新NISA完全ガイド。34歳フリーランスのわたしが、1,800万円を10年で埋める道筋を全部書きます
「新NISAを始めたい。でも何から手をつけたらいいかわからない」「始めたけど、これで合っているか不安」というメッセージを最近よくもらう。今日はこの一本で、証券会社選び → 銘柄選び → 積立設定 → 始めたあとの航路 → よくある質問まで、わたしなりに全部書く。
結論を先に書く。迷ったら SBI証券で、まずはオルカンの月10万円から。これで全体の7割は片付く。残り3割を、これから順番に書いていく。
わたしは2018年から投資を続けて、8年で 500万円→5,463万円 に到達した。新NISAも初年度から使っている。その実感ベースで書く。詳しい数字の経緯は 貯金500万→5,463万までの8年 にまとめている。
このページが、あなたの「新NISAで迷ったら戻ってくる場所」になればうれしい。
1. そもそも新NISAとは
2024年に始まった新NISAは、それまでのNISAから大きく作りかえられた。要点は3つだけ覚えておけばいい。
旧NISAとの違いは、枠が大きくなったこと、つみたて/成長の2枠を同時に使えるようになったこと、非課税の期限がなくなったこと。ざっくり、それだけ。
NISAは、その口座の中で出た利益(値上がり益・配当・分配金)に 税金がかからない 仕組み。本来なら20.315%取られるところがゼロになる。たとえば100万円の利益が出たら、ふつうの口座だと約20万円が税金で消える。NISA口座なら100万円まるごと手元に残る。
長く運用するほど、この差は大きく効いてくる。米国でも同じような制度(401k)で資産1億円超えのミリオネアが急増していて、日本でもこれから「気づいたらNISAミリオネア」という人が増えると思っている。詳しくはこっちに書いた → 気づいたら準富裕層・NISAミリオネア時代。
「使わない選択肢はない」と言える理由は、これだけシンプル。税金がかからない口座を使わずに、ふつうの口座で投資するのはもったいなさすぎる。これに尽きる。
2. どの証券会社で始めるか
新NISAはどの証券会社でも口座を開ける。ただ、口座開設後の使いやすさは会社によってけっこうちがう。実質的に候補に上がるのは3社、SBI証券・楽天証券・マネックス証券だ。
手数料はもうどこも横並びに近い。差がつくのは クレカ積立の還元率、系列銀行との連携、単元未満株の銘柄数、ポイントの使い勝手 くらいだ。
わたしは2018年から SBI証券 を使い続けている。理由は4つ。
- 商品が揃っている。8年使って「ほしかった商品が買えなかった」ことが一度もない
- 住信SBIネット銀行との連携が神レベル。銀行↔証券の資金移動がスムーズで、目的別口座で生活防衛資金・ごまもち貯金・生活費を別管理できる
- 単元未満株(S株)が約3,800銘柄。日本高配当株を1株から拾える
- 8年使った積み重ね。UIに古さは感じるけれど、乗り換えコストを払うほどの不満はない
3社の細かい比較とSBIへの不満まで全部書いた本編はこっち → SBI証券・楽天証券・マネックス証券。さらに「初心者にどれを勧めるか」を新NISA視点でまとめた記事も別途用意している → 新NISA おすすめ証券会社2026。
ひとつだけ、口座を開くときの注意。銀行の窓口で新NISA口座を開くのだけはやめてほしい。手数料の高い商品をすすめられる可能性が高いし、ネット証券に比べて品揃えが大きく劣る。ネット証券3社のどれかから選ぶことを強くおすすめする。理由の詳細は SBI証券を選んだ理由 に書いた。
新NISAの口座開設・つみたて/成長投資枠の運用すべてSBIで完結。住信SBIネット銀行の目的別口座と組み合わせて、生活費・防衛資金・ごまもち貯金まで一元管理できます。迷ったら、まずここを候補に。
SBI証券の公式サイトを見る →
3. オルカン? S&P500? 高配当?
口座が決まったら、次の難所が「何を買うか」。新NISAは2つの枠を同時に使えるので、ここで 役割を分けて両方持つ のがわたしの基本方針だ。
「インデックスと高配当、どっち?」と聞かれることが多いけれど、わたしの答えは 両方持つ。理由は 目的が違うから。詳しくは 高配当株とインデックス、どちらを選ぶか に書いた。
つみたて枠:オルカンか S&P500、どちらでもいい
定番の悩み「オルカン vs S&P500」については、両方買って2年たって、わたしの結論ははっきりしている。
大きな差はない。これから始める人にはオルカン。
両者は値動きの相関が0.95以上で、コストもほぼ横並び。違いは中身の構成だけ。オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式・オール・カントリー)も実は 中身の60%が米国 なので、S&P500との重複は大きい。「広く分散して、ちょっとマイルドにしたS&P500」くらいの感覚だ。
初心者にオルカンをすすめるのは、「米国だけで大丈夫?」という不安要素を最初から吸収してくれる から。中国もインドも欧州も全部入っている。考えることが減る。
買うときの注意は1つだけ。「オルカン」と一口に言っても似た名前の商品があるので、必ず「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を選ぶこと。Slimのつかない類似商品はコストが高い。詳しい比較とわたしの実例(S&P500 約3,267万、オルカン 約179万)は オルカン vs S&P500 に書いた。
成長投資枠:日本の高配当株を、ここで持つ
つみたて枠だけ埋めるのでも全然OK。ただ、わたしは 成長投資枠で日本の高配当株 を持っている。理由はシンプルで、配当金は「使っていいお金」として精神的に使いやすい からだ。
インデックスで増えた資産を取り崩すのは、心理的にハードルが高い。でも配当金は、毎月や半年に一度入ってくる「自由に使えるお金」として育てれば、今の生活を少し豊かにできる。投資は未来のためだけのものじゃなくていい、というのが今のわたしの感覚だ。
高配当株の選び方には少しコツがある(配当利回り4%前後、PBR・PERでの割安感、財務チェック)。詳しくは 高配当株の選び方、わたしの実際のポートフォリオ(三菱商事・東京海上・JT・ホンダ)は わたしの高配当株 にまとめた。さらに 増配株 vs 高配当株 という別軸の論点もある。
4. 具体的な積立設定
ここからは、わたしの実際の積立設定をベースに、新NISAをどう運用するかを書く。数字を出すので、自分のペースに当てはめて考えてもらえたらうれしい。
つみたて枠:月5万円のオルカンを機械的に
つみたて枠の埋め方は、完全に機械化している。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オルカン) を月5万円
- SBI証券で銀行引き落としの自動積立
- ボーナス枠なし、年単位の調整もなし、ただひたすら積み立てる
このペースで年60万円。あと7〜8年でつみたて枠を満額にする計算だ。
「インデックス投資はタイミングを計らない」が大原則。月5万円が引き落とされて勝手に買われ、勝手に積み上がっていく、という運用にしている。考えることが減るのが、いちばんのメリットだ。
クレカ積立を使えば月10万円までポイント還元を受けながら積み立てられる(SBIなら三井住友カードで0.5〜3%)。3社のクレカ積立還元率を比較した詳細は 新NISA おすすめ証券会社2026 に書いた。これから始める人は、つみたて枠をクレカ積立で組み合わせるのもおすすめだ。
成長投資枠:年150〜200万円ペースで高配当株
成長投資枠は、つみたて枠とまったく違うスタンスで運用している。買うのは 日本の高配当株 がメインだ。理由は3つ。
- 配当も非課税になるので、高配当株とNISAの相性が抜群
- インデックスはつみたて枠で十分積み立てている
- 個別株は買い時を選びたい
つまり 枠が余っていても、買いたいものがなければ買わない スタンス。割安だと思ったタイミングでぽつぽつ買い増す。中東ショックのような下落イベントは年に何度かやってくるので、そういう機会に枠を消化していくイメージだ。
わたしのペースは年150〜200万円。買いたい銘柄がなければ、年100万円台に落ちる年もある。
1,800万円を埋めるペース別シミュレーション
わたしの2026年5月時点では、新NISA枠は 約651万円使用済み・残り約1,149万円。この残り枠をどのペースで埋めるか、3パターンで並べると、こうなる。
無理に最速で埋める必要はない、というのがわたしのスタンスだ。高配当株を割高で買ってまで枠を消費するのは本末転倒だし、生活費・防衛資金とのバランスも大事。新NISAは 長期戦 で、枠を埋めたあとも非課税は続く(売らない限り)。自分のペースで埋めて、長く非課税の恩恵を受けるのでも全然いい。
詳しい使用状況の内訳と「最速で埋めない理由」は 新NISA 1,800万円を10年で埋める に、月いくらの設定にしているかの具体は わたしのNISA積立設定 にまとめた。
5. 始めたあと気をつけること
口座を開いて積立を設定すれば、あとは「ほぼ何もしない」のが理想だ。ただ、長く続けていると、必ず大きな下落の波がやってくる。そのとき何を見て、何をしないか。経験から書く。
暴落は必ず来る。航路を守って続ける
わたしは2020年のコロナショックで 資産が1/3まで縮んだ ことがある。2026年3月からの中東ショックでも 約300万円減 った。サイドFIRE達成直後のタイミングで、正直、嫌だった。
それでも、やったことは結局これだけだ。
- インデックスの積立は止めない
- 余力で高配当株の買い増しを狙う
- 数字を毎日見ない
ジョン・ボーグルの 「航路を守れ(Stay the course)」 という言葉を、呪文みたいに唱えていた。下げているときほど安く仕込めている、と自分に言い聞かせる。
暴落を一度乗り越えると、不思議と次からは少し落ち着いて見られるようになる。経験は最大の防御 だと思っている。詳しくは 暴落・含み損とのつきあい方、直近の例は 中東ショックで資産が300万円減った に書いた。
高配当株を持つなら、減配リスクを知っておく
成長投資枠で高配当株を持つ場合、いちばん気をつけたいのが 減配 だ。減配が発表されると株価も同時に下がる。ダブルパンチになる。
わたしが減配しにくい銘柄を選ぶときに見ているのは、ざっくりこの3つ。
- 過去10〜15年で減配していないか(IRBANKで配当推移を確認)
- 配当利回りが7〜8%を超えていないか(高すぎは要警戒)
- 配当性向が70〜80%を超えていないか(無理して払っていないか)
詳しいチェック項目とわたしの失敗例は 減配の罠 にまとめた。
「何もしない」がいちばん効く
不景気のニュースが流れてきても、慌てて売らない。短期で利益確定もしない。新NISAは長期戦で、続けていれば、複利が静かに効いてくる。米国で401kミリオネアが増えているのは、結局のところ「続けた人」が報われた結果だ。
これだけ守れば、たぶん負けない、と思っている。
6. よくある質問(FAQ)
最後に、よく聞かれる質問に答えておく。
Q1. 旧NISAで持っている分は、どうなる?
そのまま放置でOK。旧つみたてNISAの非課税期間は、購入年から20年(例:2018年購入分は2037年末まで非課税)。期間が終わったら自動で特定口座に移管されるので、こちらから何かする必要はない。新NISAとは完全に別枠なので、旧NISAの残高はそのまま非課税で持ち続けられる。
Q2. 一括投資と積立、どっちがいい?
理屈の上では 一括投資のほうが期待リターンは高い と言われている。早く市場に入れば、その分長く複利が効くからだ。
ただ現実には、大半の人にとって 「機械的な積立」のほうが続けやすい。一括だと「もっと下がるかも」と買えなくなるし、買ったあと暴落するとメンタルがしんどい。わたしは積立派。続けられないと、そもそも意味がないと思っている。
Q3. 損が出たら? 損益通算はできる?
NISA口座での損失は 損益通算できない。これがNISAの数少ないデメリットだ。
ただ、長期で運用していればトータルではプラスになる前提なので、これを理由にNISAを使わないのはもったいない。「売らずに持ち続ける」前提なら、損益通算できないことはあまり問題にならない、というのがわたしの考え方だ。
Q4. 転職や引っ越しで、口座はどうなる?
転職してもNISA口座はそのまま使える。引っ越しの場合も、住所変更を届け出るだけでOK。口座を持ち運べる のがNISAのいいところだ。
ただし、NISA口座は1人1金融機関までなので、別の証券会社に変えたい場合は手続きが必要になる(年単位の変更)。最初に証券会社を慎重に選んだほうがいい、というのはここにつながる話だ。
Q5. 1,800万円を使い切ったあとは?
使い切ったあとも、売らない限り非課税は続く。ここが新NISA最大の特徴だ。
枠が埋まったあとは 複利で勝手に育てる だけでいい。わたしの想定では、1,800万円を埋め終えるころには高配当株から年100万円超の配当が入る計算。そこから先は 「次の選択」 のフェーズになる。仕事のペースを落としたり、地元(北海道十勝)への帰省計画を具体化したり (十勝計画①)。
NISA満額は通過点で、本当のゴールは 自由の土台、選択の自由を手にいれること だと思っている。
まとめ
新NISAの全体像を最後におさらいする。
- 新NISAは 年360万円・生涯1,800万円・非課税恒久。使わない選択肢はない
- 証券会社は SBI・楽天・マネックス の3社から。迷ったら SBI証券。銀行窓口での開設は避ける
- 銘柄は 2枠を分けて使う。つみたて枠でインデックス(オルカン中心)、成長投資枠で日本高配当株
- インデックスは オルカン推奨。「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」を必ず選ぶ
- つみたて枠は 機械的に積立、成長投資枠は タイミング重視。無理に最速で埋めない
- 暴落は必ず来る。航路を守って、続けるだけ。下げているときほど安く仕込めている
- 高配当株を持つなら 減配リスク(過去配当推移・利回り・配当性向)をチェック
- 新NISAは長期戦。1,800万円を埋めた先に、自分のペースで生きられる土台ができる
📚 投資の全体像を1冊で





