資産1,300万円が、5年で4,886万円に。5年間を実数で振り返ってみた。
SBI証券には、自分の資産がどう動いてきたかをさかのぼって見られるツールがある。ふだんから自分の現在地を確認するのによく開いている画面だ。ただ、さかのぼれるのは2021年8月まで。投資を始めたのは2018年なので、最初の3年ぶんがこの記録に残っていないのは、ちょっと残念ではある。それでも、その2021年8月の時点で「1,301万円」と表示されていた。
そこから今まで、約5年。ぐんぐん伸びた年も、ぜんぜん増えない年もあったけれど、記録はぜんぶ残っていた。せっかくなので、この口座の5年を、本物の数字のまま振り返ってみる。一般論でも理論でもなく、わたしの口座に実際に起きたことだ。
なお、これはSBI証券の投資口座ひとつ分の記録で、現金やほかの資産まで含めた全体の話ではない。いまの総資産の内訳は資産5,806万円のポートフォリオ公開のほうに全部まとめているので、よかったらそっちものぞいてみてほしい。
1. 2021年8月、わたしの口座は1,300万円だった
記録の起点、2021年8月の総資産は1,301万円。中身は投資信託が1,054万円、米国株が161万円、国内株が59万円、あとは少しの現金。評価益は174万円で、損益率は+15.4%だった。
コロナ後の上げ相場で、投資信託(2018年から積み立てているS&P500が中心)がぐんぐん伸びていた時期。このころは「投資ってこんなに簡単に増えるんだ」と、少し勘違いしかけていたと思う。その勘違いは、翌年あっさり覆されることになる。
2. 年ごとの実数を並べてみる
まずは数字をそのまま並べる。年末時点のスナップショットだ。
グラフにすると、こうなる。濃い緑が自分で入れたお金(元本)、薄い緑が評価益だ。
右肩上がりに見えるけれど、その中身は一本調子じゃなかった。とくに2022年と2023年で、ぜんぜん違う景色を見ている。
3. 2022年、停滞した年。それでも積立を止めなかった
2022年は、相場が伸び悩んだ年だった。総資産は1,675万円まで増えてはいるけれど、よく見ると評価益が296万円から246万円へ縮んでいる。増えるどころか、含み益が減った年だ。
この年がしんどいのは、毎月せっせと積み立てているのに、総資産がなかなか増えていかないところだ。新しく入れたお金のぶんを、相場の下落がそのまま吸収していく。買っても買っても、増えない。口座を開くたびに総資産が減っていくので、わたしが「口座を見ない技術」を身につけたのも、たぶんこのころだ。
こういう相場で退場してしまう人は、多いのかもしれない。正直、長い停滞は、暴落の瞬間よりも精神的にこたえる。でもわたしは、10年先、20年先の成長を信じて、淡々と航路を守って積立を続けた。「口座を見ない」+「投資のことは忘れる」。そして積立は自動設定にまかせて、仕事に集中する。そうやって、この時期を乗り切った。このときの積立設定はNISA積立設定の記事に書いたままだ。
4. 2023年、一気に報われた
そして2023年。総資産は2,537万円。前年からの伸びは+862万円で、損益率も17%から42%へ跳ねた。下げていた相場が一気に戻って、止めずにコツコツ買い続けたことが報われた感覚だった。
ただ、この年の伸びは相場だけの話じゃない。2023年は、わたしが会社を辞めてフリーランスになった年でもある。だから退職金や、企業型確定拠出年金からiDeCoへ移したお金(口座に反映されたのは翌2024年)といった、退職・独立にともなう一時的な入金も乗っている。iDeCoの移管については企業型DCからiDeCoへ移した話に書いた。
この年は、自分でも動いた。それまで70万円ほどだった国内株を約380万円まで増やして、日本の高配当株を本格的に買いはじめた。インデックスの投資信託(2018年から積み立てているS&P500)は最低限の積立だけに抑えて、これからは高配当株を育てていく。そう心に決めたのが、この年だった。今の「インデックス+高配当株」の二刀流は、ここから始まった。
とにもかくにも、あの2022年の停滞を乗り越えられていなかったら、この2023年の景色は見られなかった。続けた人だけが見られる景色というのは、本当にあると思う。
5. 分解してわかった事実。増やしてくれたのは、市場だった
2024年はさらに加速して総資産3,819万円(この年からiDeCoも約207万円ぶん加わった)、2025年末には4,886万円。日本高配当株は約1,039万円まで育った。配当も年40万円ほどになり、インデックスと高配当株の二刀流が、ある程度形になってきた。つみたての中身は、この2024年の新NISA開始を機に、S&P500からオルカン(全世界株式)に切り替えた。とはいえオルカンも中身は米国が6割なので、大きくは変わらない。両者の違いはオルカン vs S&P500の記事に書いた。
ここで、5年で増えた分の中身を分解してみる。総資産は1,301万円から4,886万円へ、+3,585万円。この増えた分を、「自分が追加で入れたお金」と「評価益」に分けると、こうなる。
つまり、自分が足したお金は約1,555万円(毎月の積立に加えて、退職金やiDeCoの移管といった一時金も入っている)。それに対して、市場が約2,030万円を上乗せしてくれた。自分が入れた額より多くを、相場が運んでくれた5年だったということだ。
別の見方をすると、2025年末時点の4,886万円のうち、約2,204万円(45%近く)は、自分が稼いだお金ではなく、経済成長が生んだ評価益ということになる。
そして、ここがいちばん大事なところだと思う。この5年の結果は、買うタイミングがうまかったとか、すごいファンドを選び当てたとか、そういう話ではまったくない。やったのは、みんなが買っているS&P500(オルカンも中身はほぼ同じ)を買って、あとは持ち続けただけ。本当に、それだけだ。
もちろん、この先に暴落や長い停滞が来るかもしれない。それでも、少なくともわたしが投資を始めた2018年からの8年で見れば、同じようにインデックスを買って続けてきた人は、たぶんみんな似たような結果になっているはずだ。特別な才能も、特別な情報も、いらなかった。
6. だからこれからも変わらない。ただ市場に居続ける
これからもやることは、変わらない。つみたては全世界株(オルカン)、これまで積み上げてきたS&P500もそのまま持ちながら、日本の高配当株を少しずつ足していく。相場が上がっても下がっても、航路を守るだけだ。
相場が下がって心が揺れそうなとき、わたしが思い出すのは、先人たちが残してきた言葉だ。
どれも、言っていることは同じだと思う。相場を当てにいくな、ただ市場に居続けろ。わたしの5年も、結局はこれを地で行っただけだった。相場が読めるようになったわけじゃないし、これからも読めない。でも、読めなくても航路は守れる。わたしにできるのは、それくらい。そして、この5年を振り返るかぎり、たぶんそれでじゅうぶんだ。
まとめ
- SBI証券の口座は、2021年8月の1,301万円から2025年末の4,886万円へ。5年で約3.7倍になった
- 一本調子ではなく、2022年は評価益が296万→246万に縮んだ「停滞した年」だった
- それでも積立を止めなかったら、2023年に+862万円とまとめて報われた
- 増えた+3,585万円の中身は、自分の追加が約1,555万円、市場の評価益が約2,030万円。自分が足した額より多くを相場が運んでくれた
- 2025年末の4,886万円のうち、約45%(約2,204万円)は市場の評価益。だから今も派手なことはせず、ただ続ける
この5年の記録も、ぜんぶSBI証券の口座です。NISA口座でオルカンやS&P500を毎月自動で積み立てられて、クレカ積立でポイントも貯まります。停滞した年も「設定して、あとは見ない」を続けるなら、自動積立のしやすさは地味に効いてきます。新NISAの始め方は完全ガイドにまとめました。
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