オルカン vs S&P500——両方積み立てているわたしの結論「初心者ならオルカン」
「オルカンとS&P500、結局どっちがいいの?」——これはインデックス投資をやっているとよく出てくる悩みの定番。
わたしは2018年からS&P500を積み立て続けて、新NISAが始まった2024年からオルカン(eMAXIS Slim 全世界株式)も追加で買い始めた。両方買っているからこそ、「実はそんなに大きな差はない」 という現実と、「これから始める人にはオルカンをすすめる」 という結論にたどり着いている。
今日はその理由を、わたしの実際の保有状況・両者の違い・ヴァンガードのレポートまで含めて正直に書いてみる。
1. わたしの保有状況(2026年5月時点)
まずは数字を整理する。
ご覧の通り、S&P500系が約95%、オルカンが約5%。完全にS&P500メインで積み上げてきて、オルカンは新NISAスタート(2024年)から月5万円ペースで追加した、まだ小さな存在だ。
2. なぜS&P500メインで来たのか
2018年に投資を始めたとき、わたしが選んだのは S&P500 一本だった。理由はシンプル。
- 米国経済の強さ を長期的に信じていた
- 過去のリターンが圧倒的(年平均7-10%レンジ)
- ヴァンガードやインデックス投資の本でもS&P500推しが多かった
特に印象的だったのが、ウォーレン・バフェットの遺言 に関する有名な話。バフェットは2013年の株主への手紙で、自分が亡くなったあとの妻への財産管理について、「現金の10%は短期米国債、残り90%は低コストのS&P500インデックスファンドに入れるように」 と指示する内容を公開している。世界一の投資家が 「自分の家族の老後はS&P500に任せる」 と公言している事実は、当時のわたしにとって大きな後押しになった。
8年間、この選択は正解だったと思っている。S&P500の取得単価13,732円→現在値39,178円、含み損益+1,718万円(+185%) という結果が物語っている。
3. なぜ新NISAからオルカンを追加したのか
新NISA(2024年スタート)を機に、オルカンも積み立て始めた。理由は3つ。
① 多少は分散しておきたい(気休めレベル)
ずっとS&P500一本でよいと思っていたけれど、新NISAという節目に 「気休めに少しは分散してみるか」 という気持ちが出てきた。
ただ正直に言うと、オルカン自体が米国60%以上を占める商品 なので、S&P500との実質的な違いはそれほど大きくない。「広く分散して、ちょっとマイルドにしたS&P500」くらいの感覚だ。
② いまの「一番人気」を持っておきたい
新NISA以降、オルカンはダントツの人気商品 になった。一番買われている=資金流入が安定する=純資産総額が膨らむ=安心して長期保有できる、という流れがある。「みんなが買っている商品は持っておきたい」 という心理も正直あった。
③ ヴァンガードの10年予測レポートが背中を押した
これが大きかった。ヴァンガードは毎年 VCMM(Vanguard Capital Markets Model) という10年期待リターンの予測を発表している。2024年に出たレポートでは、
つまり 「次の10年は、米国一辺倒よりも全世界に分散した方がリターン期待値が高い」 という見立て。これを読んで「オルカンも持っておく意味はあるな」と素直に思った。
もちろんこれは予測であって、実際にどうなるかはわからない。でも、世界最大級の運用会社が示している見解 には一定の重みがあるし、過去のヴァンガードの予測は外れているわけでもない。
4. オルカン vs S&P500 — 主な違い
ここで一般的な違いを整理しておく。
要するに、「世界全体に広く投資したいならオルカン」「米国の成長に集中投資したいならS&P500」 という違いになる。
ただし重要なのは、オルカンも中身の60%は米国 なので、S&P500との重複は実はかなり大きい。極端に違うわけではない。
5. 8年買って気づいた「大きな差はない」というリアル
両方持っているわたしの率直な感想は、「結局どっちでもいいくらい、大きな差はない」。
- 値動きは似ている(両者の相関係数は0.95以上)
- 経費率はオルカンがわずかに低いが、長期では誤差レベル
- 過去パフォーマンスはS&P500がやや上回るが、未来も同じとは限らない
わたしのなかでは、「S&P500を少しマイルドに、万人受けするように味付けしたのがオルカン」 くらいのイメージ。あくまで個人的な感覚だけれど、両方持って2年見てきた感想だ。
6. これから始める人には「オルカン」をすすめる理由
でも 「これから始める人にどっちをすすめるか」 と聞かれたら、わたしは迷わず オルカン と答える。
理由①: 不安要素を吸収してくれる
S&P500だけを買うと、こういう不安が出てくる。
- 「米国集中ってリスク高くない?」
- 「中国やインドが伸びるって聞くけど、含まれてないよね?」
- 「これから先、米国だけで大丈夫?」
オルカンなら 中国もインドも欧州も含まれている ので、そういう不安要素を最初からカバーできる。「考える材料を減らす」 という意味で、初心者には圧倒的にオルカンが向いている。
理由②: 一番人気=情報も豊富で安心
オルカンは新NISA以降、圧倒的な資金流入で純資産総額No.1 クラス。一番買われている商品は、
- ネットの情報量が多い
- 困ったときに調べやすい
- 運用会社にとっても主力商品なので長期サポートが期待できる
という安心材料が揃う。
理由③: 失敗しにくい「最初の1本」になる
投資を始めるとき、いちばんやってはいけないのは 「不安に駆られて証券会社や銀行の窓口で勧められた商品を買う」 こと。手数料が高いアクティブファンドや、よくわからない投資信託を買わされるリスクがある。
それより、まずオルカンを月1万円とかで始めてみて、走りながら自分で調べる。そのうえで「やっぱりS&P500の方がいい」と思えば乗り換えればいい。オルカンはどんな人でも後悔しにくい『最初の1本』 だと思っている。
ちなみに余談だけれど、日本人は「もうみんなやってるよ」という言葉にめっぽう弱い。まさにオルカンはその波に乗っている商品で、しかも 「みんなが選んでいる」+「優良商品」が両立している珍しいケース。後悔したくない人は、まずはオルカンを買っておけば間違いが少ない、というのが正直なところだ。
⚠️ オルカンを買うときの絶対チェックポイント
最後にとても大事なポイント。「オルカン」と一口に言っても、実は 似た名前の商品が複数ある ので、買う前に必ず銘柄名を確認してほしい。
ポイント①:必ず「Slim」がついていること。「Slim」のない類似商品は経費率が高いので注意。
ポイント②:「オール・カントリー」を選ぶ。「日本除く」というバージョンもあるけれど、人気No.1は オール・カントリー(日本も含む)。日本株は別で持っている人は「日本除く」でもOKだが、ふつうはオール・カントリーで十分。
検索画面や購入画面でうっかり別商品を選ばないよう、買う前にもう一度確認すれば失敗はない。
7. わたしの今後のスタンス
ちなみに、わたし自身のこれからの方針はこう。
- これまで積み上げたS&P500(特定口座+旧つみたてNISAで約3,267万円)はそのまま保有(新規積立はなし)
- 新NISAでは月5万円のオルカン積立を継続(コツコツNISA枠を消費)
- 米国の成長は信じているので大胆に切り替える気はない。オルカンで「ちょっとだけマイルドに」
すでに積み上がったS&P500を売るつもりは一切ない。売らずに保有を続けて、新規分はオルカンで分散 という、ゆるい移行プランだ。
📚 補足:旧つみたてNISAの出口戦略
ちなみに、わたしのように 2018年から旧つみたてNISA(2023年で受付終了)で積み立ててきた人 は、こんな疑問が浮かぶかもしれない。
「旧つみたてNISAで買った投信、いつ売ればいい?ずっと持っていていいの?」
結論から書くと、何もせず持ち続けるのが正解。
これを踏まえると、出口戦略は3パターン考えられる。
つまり、「旧つみたてNISAは、買ったまま放置でOK」。20年の非課税期間が終わったら自動で特定口座へ移るので、わざわざ売却したり何かする必要はない。「最強の長期投資装置」 だと思って、大事に保有を続けるつもりだ。
わたし自身の旧つみたてNISA(約438万円)も、何もせず保有し続ける予定。最後の1本(2023年購入分)は2042年末まで非課税で運用できる計算だ。
まとめ
最後にこの記事のポイントをまとめておく。
- わたしはS&P500系を 約3,267万円(95%)、オルカンを 約179万円(5%) 保有
- 2018年からS&P500メイン、新NISA(2024年)からオルカン月5万円を追加
- オルカンを始めた理由: 多少の分散+一番人気+ヴァンガード10年予測
- 両方買って2年、率直な感想は 「大きな差はない、値動きも似ている」
- これから始める人には オルカン推奨(不安要素を吸収・情報多い・失敗しにくい)
- わたしの今後: 既存S&P500は保有継続、新規分はオルカンへ。ゆるく分散比率を上げていく
「迷ったらオルカン」「合わなければ変えればいい」——投資はやってみないとわからないことが多い。まず始めて、続けながら自分で考えていくのが結局いちばん早いと思っている。
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