増配株 vs 高配当株——実は「共存」が最強だと思っている
「増配株と高配当株、どっちがいいの?」と聞かれることがある。わたしの答えは少し変わっていて、どちらか選ぶより、ちゃんと選んでいくと自然に両方持つことになるだ。そのあたりの考え方を整理してみる。
増配株を評価する理由
増配株——毎年少しずつ配当金を増やし続けている企業——は、銘柄選びのひとつの重要なポイントだと思っている。
なぜかというと、毎年増配を続けているということは、株主還元を意識した経営をしているというメッセージだからだ。業績が多少悪化しても配当を守ろうとする姿勢は、企業の体質として信頼できる。
以前の記事でも書いたが、過去に減配・無配をしている企業は「業績次第で株主への配当をすぐ削る体質がある」と捉えている。増配を続けている企業はその逆で、株主への誠実さを行動で示し続けているとも言える。
ただし、利回りが低すぎると本末転倒
増配株といっても、利回りが1〜2%では話にならない。
配当金を実際の生活や資産形成に活かすには、まず4%前後の利回りが基準になる。いくら毎年増配していても、元の利回りが低すぎると配当金の絶対額がなかなか増えていかない。
高配当株の見方——過去と現在をベースに選ぶ
高配当株を選ぶとき、わたしは将来の期待値より、過去と現在の実績をベースにしている。
期待値が高い企業は株価も上がりやすく、結果として利回りが低くなる。一方、高配当株には「市場からあまり注目されていない」企業も多い。地味だけど堅実に稼いでいる企業——そういう過小評価された株を適正価格以下で買えたときは、長期保有する上でとても有利な状況になる。
配当性向のバランスも重要だ。高配当株でも配当性向にまだ余裕があれば、今後の増配が期待できる。逆に、増配していても配当性向が低すぎると「なぜもっと還元しないのか」と感じることもある。どちらの視点でも、配当性向は必ず確認している指標のひとつだ。
結論:VSではなく「共存」が自然な形
増配株と高配当株を対立して考えていたけれど、実際のポートフォリオを見ると両方が共存している。
わたしが銘柄選びで過去の減配・無配をチェックしている結果として、自然に連続増配株もポートフォリオに入ってくる。増配株と高配当株は対極にあるわけではなく、選び方の基準を丁寧にしていくと交わってくる部分が多いのだと感じている。
どちらから始めるかと聞かれたら、まずは高配当株(4%前後)をベースに始めるのがわかりやすいと思う。配当金が実際に入ってくる実感が持てるし、そこから銘柄選びの基準を磨いていくと、自然に増配株も混じってくる。
- 増配を続ける企業は「株主を大切にする体質がある」というメッセージ。銘柄選びの重要なポイントになる
- ただし利回りが1〜2%では配当金の実感が薄い。まず4%前後を基準にするのが現実的
- 高配当株は将来の期待値より過去と現在の実績で選ぶ。過小評価された株を見つけられると有利
- 配当性向はどちらの視点でも必ず確認する。高くても低くても違和感があれば深掘りが必要
- 丁寧に選んでいくと増配株と高配当株は自然に共存する。対立ではなく補い合う関係
- 始めるなら高配当株(4%前後)がわかりやすい。そこから基準を磨くと増配株も自然に混じってくる




