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TOP投資世界最大のハイテクETF『QQQ』が東証上場。人気は出そう、でもわたしは買わない理由
世界最大のハイテクETF『QQQ』が東証上場。人気は出そう、でもわたしは買わない理由
投資2026-06-10📖 約11分で読めます

世界最大のハイテクETF『QQQ』が東証上場。人気は出そう、でもわたしは買わない理由

ごまもち
🐾 ごまもち
きゅーきゅーきゅーって、なに?🐾
あずき
あずき
世界でいちばん大きいETFだよ。それが日本でも買えるようになったの。

ニュースで見た人も多いと思う。世界最大のETF「インベスコQQQ」が東京証券取引所に上場 した。

  • 米国のハイテク株中心の ナスダック100指数 に連動するETF
  • 運用資産額は 65兆円超で世界1位
  • 米国では1999年から上場している老舗ETF
  • 今回の東証上場で、東証の取引時間中に円建てで売買可能
  • 折しもナスダック市場では「スペースX」など大型IPOが続々と控えるタイミング

「世界最大」「ハイテク」「円建てで買える」と、キャッチーな言葉が並ぶ。たぶん日本でも人気は出る と思う。

でも、先に結論を書いておく。わたしは買わない。その理由を、数字と一緒に正直に書いてみる。


1. QQQって何? 中身を見てみる

QQQは ナスダック100指数 に連動するETF。ナスダックに上場する金融を除く時価総額上位100社に投資する。

中身はこんな感じ。

📊 QQQ(ナスダック100)の特徴
構成ナスダック上場・金融除く時価総額上位100社
上位銘柄Apple・Microsoft・エヌビディア・Amazon・Google・Metaなど(テック比率50%超)
経費率年0.18%(東証版・税込の信託報酬も同水準)
分配金年4回(3月・6月・9月・12月)。ただし利回りは0.5%前後と低め
東証版の単位1口約11万円前後から。NISA成長投資枠の対象

円建てで買えることのメリットは確かにある。整理するとこんな感じ。

💡 東証上場(円建て)のメリット
為替手数料がかからない。円をドルに替える手間もコストも不要
東証の取引時間中に売買できる。米国市場の夜間(日本時間の深夜)を待たなくていい
二重課税の後処理がシンプル。米国ETFだと配当に米国10%+日本20.315%の税金がかかり、取り戻すには確定申告(外国税額控除)が必要。東証版は2020年から「二重課税調整制度」の対象で自動調整される
NISA成長投資枠で買える。米国版QQQもNISA対応の証券会社はあるが、東証版の方が手続きがシンプル
特定口座での損益通算・確定申告が日本株と同じ扱い。日本株や他の東証ETFと合算しやすい

「米国ETFはハードルが高い」と感じていた人には朗報だと思う。

⚠️ ただし「円建て=為替リスクなし」ではない

ここはよくある誤解なので触れておきたい。円建てで買えても、為替リスクはなくならない

QQQの中身は米国株なので、円高になれば基準価額は下がる(逆に円安なら上がる)。東証上場で変わったのは「売買の通貨と手数料」であって、投資対象がドル資産であることは変わらない

ただ、これはQQQに限った話ではなく、オルカンもS&P500の投資信託もまったく同じ。円で買っていても中身は外国株なので、為替の影響は常に受けている。「円建てだから安心」ではなく、「ドル資産を持つ」ことを理解したうえで付き合う のが大事だと思う。

ちなみにわたしは BNDの記事 でも書いた通り、為替を「リスク」としてだけでなく、「ドルで資産を持つ」という分散の手段 とも捉えている。日本円だけで全資産を持つことにもリスクはある。だからわたしは、日本高配当株(円資産)と、オルカン・S&P500・BND(ドル資産)の両方 を持つ形にしている。為替に振り回されるのではなく、円とドルの両輪で構える イメージだ。


2. S&P500との10年比較。たしかにリターンはすごい

ここが気になる人も多いはず。QQQとS&P500、過去10年でどちらが増えたのか

📈 QQQ vs S&P500 過去10年比較(概算)
項目QQQS&P500
年率リターン(10年)約15%約12%
10年で100万円が約520万円約290万円
値動きの激しさ(標準偏差)S&P500の約1.3倍
過去最大の下落(ITバブル崩壊)-83%約-55%
テック株比率50%超約25%

10年で5.2倍 vs 2.9倍。リターンだけ見ればQQQの圧勝だ。「QQQ最強説」が出てくるのも分かる。

でも、この表でわたしが見るのは下の2行。値動きはS&P500の1.3倍激しく、ITバブル崩壊時には-83% という歴史がある。100万円が17万円になる下落を、果たして耐えられるか?

では1999年(設定来)から比較すると? 「いつ買ったか」で景色が変わる

QQQは1999年3月に米国で上場した。せっかくなので 設定来27年の成績 も見てみる。これが面白い結果だった。

📊 設定来(1999年〜)の比較 — 結果はQQQの勝ち、でも…
項目QQQS&P500(SPY)
設定来トータルリターン(配当込・2024年時点)約+627%約+265%
最大下落(2000-2002年)-83%-55%
2000年の高値を取り戻すまで約15年(2015年)約7年

なんとトータルでも QQQ +627% vs S&P500 +265% で、QQQの圧勝。「ほら、やっぱり長期ならQQQ最強じゃん」と思うかもしれない。

でも、27年間の「道のり」を折れ線グラフにすると、また別の物語が見えてくる

📈 1999年に100万円投資 → 27年間の推移(配当込・概算)
0 250 500 750 1000 万円 1999 2005 2010 2015 2020 2026 2000年天井 -83% 天井回復まで15年 QQQ 約900万円 S&P500 約440万円
※配当込みトータルリターンの概算を指数化(1999年3月=100万円)。実際の値とは誤差がある。

グラフを見ると、最後はQQQが大きく勝っている。でも 道のりに注目 してほしい。

  • 1999年に買ったQQQは、2000年に一瞬2.3倍まで急騰したあと、-83%の大暴落
  • その後、2014〜2015年頃までの約15年間、ずっとS&P500に負けていた
  • QQQが圧勝に転じたのは、2010年代後半〜2020年代のテックラリー以降 の話

つまり「設定来+627%」という数字は、最後の10年だけで稼いだ数字 とも言える。

「切り取り方」で結論が変わる

ここまでで3つの期間を見てきた。同じQQQとS&P500なのに、こうなる。

✂️ 切り取る期間で「正解」が変わる
直近10年で比較QQQの圧勝(5.2倍 vs 2.9倍)
1999年の設定来で比較QQQの勝ち(ただし15年はS&P500に負けていた)
2000年の天井から比較約20年間S&P500の勝ち(QQQの逆転はごく最近)

投資商品の宣伝やSNSで見かける「○年で○倍!」という数字は、一番見栄えのいい期間を切り取っている ことが多い。嘘ではないけれど、全体の物語の一部でしかない。

同じ商品でも、買うタイミングで「人生最高の投資」にも「15年塩漬けの悪夢」にもなる。これがQQQの本当の姿だと思う。S&P500やオルカンより値動きの振れ幅が大きい分、タイミングの当たり外れも極端に出る。

ちなみに、いまのナスダックは AIブームで史上最高値圏。2000年と状況が同じとは言わないけれど、「高値圏で話題になった商品に飛びつく」という構図は、ちょっと既視感がある。

ごまもち
🐾 ごまもち
マイナス83%って、ほとんどなくなっちゃうの?🐾
あずき
あずき
そう、2000年のITバブル崩壊ではそうなった。そこから戻るまで15年かかったんだよ。

3. わたしが買わない4つの理由

人気は出そうだけど、わたしは買わない。理由は4つ。

理由①: 分散がそれほど効いていない

QQQは100銘柄に投資しているけれど、テック株比率が50%超。しかも時価総額加重なので、上位10銘柄(Apple・Microsoft・エヌビディアなど)で半分近くを占める。

「集中投資」とまでは言わないけれど、分散投資としては中途半端。インデックス投資の最大の武器である「分散」が、QQQでは弱い。

理由②: オルカン・S&P500とほとんど重複する

ここが一番大事なポイント。QQQの主要銘柄は、オルカンにもS&P500にも全部入っている

Apple、Microsoft、エヌビディア、Amazon、Google。これらはS&P500の上位銘柄そのものだし、オルカンの上位もほぼ同じ顔ぶれ。つまり、すでにオルカンやS&P500を持っている人がQQQを買い足しても、「ハイテク系への投資を濃くする」だけ で、新しい分散にはならない。

理由③: コストはS&P500系より高め

経費率0.18%は、ETFとしては十分安い。でも比較対象を間違えてはいけない。

  • eMAXIS Slim S&P500: 0.09372%
  • eMAXIS Slim オルカン: 0.05775%
  • QQQ(東証版): 0.18%

つまり オルカンの約3倍、S&P500の約2倍 のコスト。長期保有するほどこの差は効いてくる。

理由④: 「うまく付き合う」難易度が高い

QQQは「S&P500と組み合わせて、テック比率を自分で調整する」という使い方なら面白い商品だと思う。でもそれは 「自分のポートフォリオ全体のバランスを見ながら買う」上級者の使い方

下落局面でホールドし続ける握力、リバランスの判断、テック市場への見立てなど、求められるものが多い。「人気だから」「リターンがすごいから」で買うと、暴落時に狼狽売りして終わるパターン が見えてしまう。


4. それでも「あり」な人もいる

買わない理由を並べたけれど、QQQが悪い商品だとは思っていない。世界最大のETFになったのには理由がある。こういう人には選択肢としてありだと思う。

🎯 QQQが「あり」な人・「なし」な人
S&P500やオルカンを核に持ったうえで、意図的にテック比率を上げたい中上級者
-50%級の下落が来ても売らずに持ち続けられる握力がある人
「リターンがすごいから」だけで興味を持った人 → まず値動きの激しさを確認してから
投資をこれから始める初心者 → まずはオルカンかS&P500で十分

特に強調したいのは最後の行。初心者ほどQQQに手を出す理由はない とわたしは思っている。

リターンの数字は魅力的に見えるけれど、それは 「過去10年がテックの黄金時代だった」 結果。次の10年も同じとは限らないし、ハイリターンの裏には必ずハイリスクがある。最初の1本は オルカン、物足りなければ S&P500。QQQを検討するのは、その後でも全然遅くない。


5. わたしの結論。ポートフォリオは変えない

今回の東証上場は「米国ETFへのアクセスが良くなった」という意味で、日本の投資環境にとって良いニュースだと思う。円建て・東証時間・NISA成長投資枠対応と、買いやすさは確実に上がった。

でも、買いやすくなったことと、買うべきかは別の話

わたしのポートフォリオは引き続き、オルカン+S&P500(インデックスの核)+BND(気休めの債券)+日本高配当株(配当の柱)。この構成にQQQが入る余地は、いまのところない。

スペースXのIPOをはじめ、ナスダック市場の活況はこれからも続くかもしれない。でもその成長は、すでに持っているオルカンとS&P500を通じてちゃんと取り込める。慌てて新しい商品に飛びつかなくても、いまの航路で十分。これがわたしの結論だ。

とはいえ、正直に白状すると。こうやって調べて解説しているうちに、「ちょっと買ってもいい気がしてきた」 自分がいる 笑。リターンのグラフを眺めていると、どうしても心が動く。「何も考えずに航路を守る」とはよく言うけれど、欲はやっぱり出てしまうものだなと実感する。こういう気持ちになったときこそ、一晩寝かせて冷静になるのが、わたしなりの対処法だ。

ごまもち
🐾 ごまもち
あずきも、ちょっとほしくなってるね?🐾
あずき
あずき
バレた? 笑 でも航路は守るよ。買ったときは正直に告白するね🌱

まとめ

  • 世界最大のETF 「インベスコQQQ」(運用資産65兆円超)が東証上場。円建て・東証時間・NISA成長投資枠で買えるように
  • 過去10年のリターンは 年率約15%(S&P500は約12%) と圧倒的。ただし値動きはS&P500の1.3倍激しく、ITバブル崩壊時は -83% の歴史も
  • わたしが買わない理由: ①分散が中途半端 ②オルカン・S&P500とほぼ重複 ③コストが約2〜3倍 ④うまく付き合う難易度が高い
  • S&P500を核に 意図的にテック比率を上げたい中上級者 には選択肢としてあり
  • 初心者ほど手を出す理由はない。最初の1本はオルカンかS&P500で十分
  • わたしのポートフォリオは変更なし。買いやすくなったことと、買うべきかは別の話
⚠ 免責事項 この記事はあずき個人の見解・体験のシェアです。特定の銘柄・金融商品への投資を推奨・勧誘するものではありません。掲載している数字は執筆時点の公開情報をもとにしていますが、正確性を保証するものではなく、市況により変動します。投資は価格が変動し、元本を割り込む可能性があります。必ずご自身の判断と責任で行ってください。

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