日経平均6万円時代——8年で2万→6万、貯金では追いつかない現実
2026年5月、日経平均株価が 6万円台 に到達した。8年前にわたしが投資を始めたときは 2万円台前半 だったので、8年でほぼ 3倍。素直にすごい時代だと思う。
そして同時に最近よく言われるようになったのが、「貯金だけでは備えられない」「投資が当たり前の時代に入った」 という言葉。インフレが進み、給料は上がらず、生活がじわじわ苦しくなる感覚を多くの人が抱えている。
今日は 「日経6万円時代を、わたしはどう受け止めているか」 と、「これから投資を始める人へのメッセージ」 を正直に書く。
1. 日経平均8年で2万→6万——わたしの実体験
まずは数字で見てみる。日経平均株価のざっくりとした推移はこう。
30代の資産形成ロードマップ でも書いた通り、わたしは2018年に 500万円 で投資を始めた。それが2026年4月時点で 5,463万円(約11倍)になっている。
もちろん新規の積立も追加してきたから単純な相場上昇分ではないけれど、「投資をしていたか・していなかったか」で人生のお金の景色が変わる ことを8年で実感している。
2. もし8年前から「貯金だけ」だったら
これは想像の話だけれど、もしわたしが投資をせず、すべて銀行預金にしていたら どうなっていたか。シンプルに2行で書ける。
差は約2,700万円——投資元本とほぼ同額が「投資で生まれた」 計算になる。8年間で評価損益 +100% という結果だった。
もちろん市場が好調だったタイミングと重なった幸運もあるし、毎年同じリターンが続くわけではない。でも 「コツコツ続けて時間を味方にしたら、これだけ差がついた」 という事実は重い(詳しい年別シミュレーションは後の章で見ていく)。
3. インフレと給料の現実——じわじわ苦しくなる生活
ここで触れたいのは、わたしの実生活で感じている インフレの実感。
派手な変化はないけれど、確実に値上がりしている。
- 食材: 普段買っているものが地味に値上げ
- 電気代: 補助金が止まった影響で上昇
- ごまもち関連: ペットフード・トリミング代も値上げ
- JR電車賃: 2026年から値上げ
- その他サービス: 各種サブスクや外食も少しずつ上がる
体感では 月5,000円〜10,000円程度の負担増。年間で6万〜12万円。これがじわじわ家計を圧迫している。
ちなみに、これはわたし(一人暮らし+わんちゃん)の体感。統計データとして はこんな試算がある。
一人あたり月1,800円程度が「平均的な負担増」。わたしのように月5,000〜10,000円増を体感している人は、平均より重め の可能性が高い。原因はおそらく、
- 一人暮らしの 固定費の比重 が大きい(光熱費・家賃契約は人数で割れない)
- ペット関連費が 値上げ直撃 している
- 東京での生活コスト が全国平均より上振れしやすい
など。あくまでわたしの実感だけれど、「平均」だけ見ていると見落とす上振れ層 はそれなりにいるはずだ。
月5,000〜10,000円(税引き後)を「働いて稼ぐ」とどれくらい?
ここで重要なのは、わたしが書いている 月5,000〜10,000円は「税引き後・手取りベース」 の数字だということ。スーパーやコンビニで支払うお金は税金が引かれたあとのお金だから、当然 手取り基準 で考える必要がある。
しかも、税金・社会保険の負担は 働き方によってかなり違う。
これを踏まえて、時給1,000円のバイト・副業でインフレ分を取り戻すなら何時間必要か を計算してみる。フリーランスケースで試算する。
つまり、インフレで失った手取り分を労働で取り戻そうとすると、フリーランスは毎月7〜15時間の追加労働が必要。これは決して軽い負担じゃない。
だからこそ 「労働で取り戻すのは大変だから、お金にも働いてもらう」 という発想が、投資の必要性につながってくる。インデックスファンドが平均で年5〜10%増えるなら、預金を投資に振り分けるだけで、追加の労働なしでインフレ分を埋められる可能性がある。
「実質賃金プラス」の見出しに隠れる、二極化のリアル
最近のニュースでは 「実質賃金プラスに転じた」 という明るい見出しも増えている。2026年2月の毎月勤労統計では、実質賃金が前年比+1.9%、名目賃金は+3.3%(33年8か月ぶりの高い伸び) と発表された。確かに統計上は「賃金が物価上昇に追いついた」という良いニュース。
ただ、わたしの周りや業界の話を聞いていると、この恩恵を受けているのは一部の人 という印象が強い。
つまり、「実質賃金プラス」というのは平均値の話で、実感としては大企業に勤める一部の人だけ恩恵を感じている ケースが多そう。中小企業勤務やフリーランスにとっては、「物価は上がるのに収入は据え置き」のリアルが続いている というのがわたしの肌感だ。
物価は上がるのに、給料は上がらない(平均は上がっているけれど、自分は変わらない)。 銀行預金はインフレで実質的に目減りしている。
これが2026年の日本のリアルの一面だ。
4. なぜ投資が「当たり前」になりつつあるのか
ここまで踏まえると、なぜ最近 「投資をしないと備えられない」 という声が増えているのかが見えてくる。
「貯金は安全」というのは過去の常識。インフレの時代では、貯金は 「実質的にお金が減っていく」資産。これからの時代は、ある程度投資に振り分けないと、将来の購買力を維持できないというのが現実だ。
5. 「投資怖い」を超えるために——オルカン10年の成績で見る安心感
「でも投資って怖い、損したらどうしよう」——これはほとんどの人が抱える感覚。わたしも2018年に始めるとき、同じだった。
その不安を和らげるために、過去10年の成績を見てみる。
さらにわかりやすく、2016年に100万円から始めて、月5万円積み立てたら今いくらか を商品別に比較したのがこちら(実際の年ごとの値動きを反映)。
10年で投資元本は同じ700万円。それでも置き場所を変えただけで、預金との差は約680万〜1,050万円。これがインデックス投資のシンプルな威力だ。
このグラフから読み取れること
このグラフを見ると、いくつか大事なポイントが見えてくる。
特に重要なのは ②の複利効果。投資のリターンは「線形」ではなく「曲線」で伸びる。早く始めるほど複利が効く時間が増える ので、「いつかやろう」と先延ばしするほど、損する時間が積み上がっていく。
逆に言えば、いま始めれば10年後・20年後の自分が同じグラフの恩恵を受けられる 可能性が高い。過去ではなく未来を見て、今日から少しずつ——というのがわたしのスタンスだ。
月1万円でもコツコツ積み立てれば、10年で約200万円(うち利益80万円) になる計算。これが20年・30年と続くと 複利の力で大きく育つ。
もちろん 過去の実績は未来を保証しない。短期的には大きく下げる年もある(コロナ・中東ショックなど)。それでも、「長期 × 分散 × 積立」 を続けていれば、世界経済の成長を取り込める可能性が高い ——これがインデックス投資の基本だ。
6. これから始める人へのメッセージ
最後に、「これから始める人にどう伝えるか」 を整理する。
① まずは少額から始める
新NISA戦略 でも書いたけれど、月1万円からでも全然OK。大事なのは「始めること」と「続けること」。まとまった金額を一気に入れる必要はまったくない。
② 商品はオルカンかS&P500で十分
オルカン vs S&P500 でも書いた通り、初心者は オルカン(eMAXIS Slim 全世界株式 オール・カントリー) が一番後悔しにくい。「Slim」がついている正しい商品を選ぶことだけ忘れずに。
③ 「怖い」のは正常な感覚
投資が怖いのは普通。でも貯金だけのリスク(=インフレで目減りする)もある ことは知っておきたい。「投資のリスク」と「投資しないリスク」を両方天秤にかける必要がある。
④ 日経6万円を「乗り遅れた」と思う必要はない
「もっと早く始めればよかった」と思うかもしれないけれど、今からでも遅くない。これからの10年・20年で世界経済は成長し続ける可能性が高い。過去ではなく未来に向けて、今日から少しずつ。それがわたしの実感だ。
まとめ
最後にこの記事のポイントをまとめておく。
- 日経平均が 6万円台 に到達。8年前の2万円台から3倍
- わたしの実例: 2018年・500万円 → 2026年・5,463万円(投資)/ 貯金のままなら約500-980万円
- インフレで月5,000〜10,000円の負担増、給料は上がらず、実質賃金マイナス
- 「貯金は安全」は過去の常識。インフレ時代は貯金も実質目減り
- 過去10年の年率: S&P500 約13% / オルカン 約10% / 日経 約10% / 預金 0.001%
- 「投資のリスク」だけでなく「投資しないリスク」も天秤に
- これから始めるなら オルカン月1万円から。今からでも遅くない
日経6万円時代を「すごいニュース」で終わらせず、自分のお金の未来を考えるきっかけ にしてもらえたらうれしい。
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