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アメリカの中間選挙の結果は織り込み済み? AI・防衛・医療など6つの分野で、政治とお金のつながりを見てみた
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アメリカの中間選挙の結果は織り込み済み? AI・防衛・医療など6つの分野で、政治とお金のつながりを見てみた

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ごまもち
🐾 ごまもち
みんしゅとうって、なにがしたいの?🐾
あずき
あずき
実は、わたしもよく知らなかったんだ。調べてみたよ。

政治のニュースと、お金のニュース。つながっていると感じることはあるだろうか。

11月3日に、アメリカで中間選挙がある。大統領の任期の真ん中にある、議会の選挙だ。ブルームバーグによると、アメリカの投資のプロたちは、民主党が少なくとも上院か下院のどちらかを取る、とみている。そのうえで、AI、防衛、銀行、仮想通貨など、株や債券(国や会社の借金の証書)が動きそうな8つの分野を挙げていた。

正直、わたしは、選挙でS&P500(アメリカの代表的な500社の株)がどう動いても、投資の方針は変わらない。でも、政治と経済がどうつながっているのかには、興味がある。それに、民主党が何をしようとしているのかも、よく知らなかった。

調べてみると、民主党が勝っても、すぐにAIなどへの規制が強まるわけではなかった。それでも、株はもう動いている。

先に答えを言うと
🔗「政治と経済は、どうつながっているの?」
→ 議会は、国のお金の使い道(予算)と、ルール(法律)を決める。会社を呼んで、説明させることもできる。その決めごとが、会社のもうけの見込みや、国の借金の量を変える。株や金利は、そこで動く
🫏「民主党は、何をしようとしているの?」
→ 合言葉は「暮らしにかかるお金を下げる」。AIへの監督の強化、医療の予算の削減を元に戻すこと、汚職をなくすことを掲げている。ただ、大統領はトランプさんのままなので、民主党がやりたい法律は、ほとんど通らない。できるのは「止める」「調べる」「予算で交渉する」が中心だ
📉「お金は、もう動いているの?」
→ 動いている。8月28日から10月30日までに、ドローンの会社エアロバイロンメントの株は14.8%、大手銀行バンク・オブ・アメリカの株は19.8%下がった。病院の会社HCAヘルスケアの株は13.3%上がった。どれも、民主党が強くなったらこう動く、と言われている向きだ
🐾「わたしは、どうする?」
→ 方針は変えない。そのかわり、選挙の結果が出たあとと、その1か月後の2回、この記事に答え合わせを足していく
順番に見ていく。

1. 政治と経済は、どうつながっているの?

アメリカの議会は、上院と下院の2つでできている。議会が持っている力は、大きく4つある。

🏛️ アメリカの議会が持っている、4つの力
力
やること
効きそうなところ
💰 予算
国のお金の使い道を決める
防衛・医療の会社
📜 法律
会社が守るルールを決める
AI・仮想通貨の会社
🔍 調査
会社や役所を呼んで、説明させる
名前の挙がった会社
🏦 借金の上限
国が借りてよいお金の総額を決める
国債の金利
アメリカ合衆国憲法 第1条、アメリカ財務省、アメリカ議会調査局の報告書(2019年3月27日)。法律で決めた予算でなければ、国のお金は使えない(第1条第9節)。議会から正式な呼び出し(召喚状)を受けた人には、従う法的な義務がある。法律は、大統領が拒否しても、上院と下院の両方で3分の2が賛成すれば成立する(第1条第7節)

いちばん大きいのは、お金の力だ。アメリカの憲法では、法律で決めた予算でなければ、国のお金は1ドルも使えない。どんなに大統領が「防衛にお金を使いたい」と言っても、議会がOKを出さなければ使えない。

借金の上限も大事だ。アメリカは、国が借りてよいお金の総額を、法律で決めている。上限に近づくと、引き上げるかどうかで、議会がもめる。

議会の決めごとは、会社のもうけの見込みを変える。国がたくさん借りようとすれば、貸してくれる人を集めるために、金利が上がりやすくなる。選挙は、その決めごとをする人を選び直す日だ。そして株や金利は、結果が出てから動くのではない。「こうなりそうだ」という予想の段階で、もう動きはじめる。


2. 民主党は、何をしようとしているの?

ごまもち
🐾 ごまもち
トランプさんじゃない、ほうのとう?🐾
あずき
あずき
そう。いまの議会は、上院も下院もトランプさんの共和党が多いんだよ。

民主党の公式サイトを読むと、まず目に入るのは「費用を下げる」ということばだ。医療を良くする、仕事をつくる、汚職をなくす、民主主義を守る、と続く。民主党の下院のリーダー、ジェフリーズ下院院内総務も「暮らしにかかるお金を下げられるアメリカ」のために戦う、と言っている。食料品やガソリン、住宅の値段のことだ。

共和党の言い分は、ちがう。2025年に大きな減税をして、戻ってくる税金(払いすぎた税金の還付)が増えた、と言っている。同じ「暮らしのお金」でも、民主党は値段を、共和党は税金を見ている。

ここで、大事なことがある。中間選挙で民主党が勝っても、大統領はトランプさんのままだ。大統領は、法案に拒否権を使える。それを覆すには、上院と下院の両方で3分の2の賛成が要る。

だから、民主党が議会を取っても、民主党がやりたい法律は、ほとんど通らない。できるのは、大統領のやりたい法律や予算を「止める」こと、会社や役所を「調べる」こと、予算や借金の上限で「交渉する」ことが中心になる。

「調べる」は、もう始まっている。ブルームバーグが伝えた証券会社エバコアISIの見方では、エヌビディアやアマゾンは、民主党から調査にかかわる問い合わせを受けている。国からお金を出してもらった会社(インテル、IBM、レアアース(スマホなどに使う、とれる量の少ない金属)のMPマテリアルズ)も、調べられるかもしれない。


3. 6つの分野を、ひとつずつ見る

ブルームバーグが挙げた8つの分野のうち、「調べる」の話は2章で触れた。テスラとスペースXの話は省く。残りを、6つの分野に分け直して見ていく。どの分野も、民主党が何をしたいのか、なぜ株や金利が動くのか、選挙の前にどう動いたのか、の順に書く。

国債とドル:金利は、10月の初めから下がっている

民主党の公式の発表には、国の借金を減らす、はっきりした案は見当たらなかった。それでも、国債の金利は、選挙で動くと言われている。

議会が動きにくくなると(たとえば、上院と下院で多数を取る党が分かれると)、大きな減税や、国のお金の使い道を増やす法律が通りにくくなる。国が借りるお金が増えにくくなれば、新しく出る国債も増えにくくなる。売りに出る国債が少なければ、国債の値段は上がりやすく、金利は下がりやすい。国債の値段と金利は、シーソーのように逆に動く。だから昔から、議会が動きにくい状態は、国債には追い風とされてきた。

ただ、ブルームバーグは、今回はその効果が限られる、と伝えている。アメリカの財政赤字(国の収入より支出が多いぶん)は、経済の大きさの約6%もあるからだ。アメリカ財務省によると、2026年度(9月まで)の赤字は、1兆9,925億ドルだった。議会が動きにくくなっても、借金が増えていく流れは止まらない。

ドルについては、見方が分かれている。10月31日の日経新聞は、民主党が上院と下院の両方を取れば、ドル安になりやすい、と伝えていた。ブルームバーグは、上院と下院で多数を取る党が分かれれば、政策が落ち着くという期待から、ドルには追い風になりうる、と伝えている。民主党がどこまで勝つかで、向きが変わりうるということだ。

ブルームバーグは、イランの情勢にも触れている。アメリカとイランのあいだでは、2月にアメリカがイランを攻撃してから、緊張が続いている。トランプ大統領は、選挙のあとに緊張が高まる可能性に言及している。原油などのエネルギーが値上がりして、FRB(アメリカの中央銀行)が利上げに動けば、ドルは強くなりやすい。

📈 アメリカの10年国債の金利
4.74%4.92%5.11%5.29%9月10月10月5日 5.31%4.72%4.93%
Yahoo Financeの、日々の終値(8月28日〜10月30日)。金利が下がると、すでに出回っている国債の値段は上がる

アメリカの10年国債の金利は、10月5日の5.31%から、10月30日には4.93%まで下がった。

AIとデータセンター:大統領の拒否権が、壁になる

民主党の下院のリーダー、ジェフリーズ氏は、AIの問題には「議会がすぐに、はっきり動くべきだ」と言う。業界の自主規制にまかせるのはまちがいだ、とも話している。民主党の下院議員は、大手の会社が、地元の役所に「計画を住民に話さない」と約束させていないかを調べはじめた。アマゾン、グーグル、メタ(フェイスブックの会社)、オラクル(企業向けのソフトの会社)が相手だ。

アメリカでは、州ごとにAIの法律をつくる動きもある。共和党とホワイトハウスは、州ごとにばらばらの規制は、技術の足を引っぱる、と言っている。データセンターは電気をたくさん使うので、まわりの電気代が上がる、という心配もある。これについては、ホワイトハウスが、大手7社が電力設備の費用を自分たちで負担すると約束した、と発表している。

AIの会社は、データセンターを次々に建てて、成長しようとしている。規制が強まったり、地元の反対で建てられなくなったりすれば、成長の見込みが下がる。アメリカでは、地元にデータセンターを建てさせないでほしい、という声が強まっている。運用会社インベスコ・アドバイザーズの最高投資責任者は、こうした反発が選挙で多くの票を集める形になれば、成長への影響は大きい、と話している。

それでも、ブルームバーグは、AIに巨額の投資をしている会社への影響は限られそうだ、と伝えている。トランプ大統領が、テクノロジーの業界に不利な法案には拒否権を使う、とみられているからだ。証券会社モルガン・スタンレーで、アメリカの政策を調べている責任者は、こう見ている。大事なのは、国がすぐにデータセンターを規制するかどうかではない。今回の選挙が、2029年に規制の法律を進める足がかりになるかどうかだ、という。2029年には、次の大統領が就任する。次の大統領が規制に前向きなら、拒否権の壁はなくなる。

📈 ナスダック100(AIの大手が多い株価指数)
28,48429,36530,24531,1259月10月10月29〜30日29,43328,385
Yahoo Financeの、日々の終値(8月28日〜10月30日)。10月28日の29,813から、30日の28,385まで、2日間で4.8%下がった。大手の会社の決算のあと、AIへの巨額の投資を心配する声が強まったため(ブルームバーグ)

AIの大手が多いナスダック100は、選挙の直前に大きく下がった。きっかけは、大手の会社の決算だった。

防衛:ドローンの会社は、もう下がっている

民主党は、防衛のお金の使いすぎを問題にしている。下院の軍事委員会の民主党のトップは7月、下院で採決された2027年度(2026年10月から)の防衛の法案について、1.6兆ドルという額が6割もの増加で問題だ、と言った。共和党の委員長は4月に、政権が出した1.5兆ドルの予算の要求を「敵を思いとどまらせる、本当の費用を見込んだ予算だ」と評価していた。ホワイトハウスの2027年度の予算案には、ドローンで優位に立つ、という目標もある。

議会は、国のお金の使い道を決める。民主党が上院・下院の一方でも取れば、国防総省が進めているドローンの大量生産の予算が、危うくなるかもしれない。証券会社のJPモルガンは、逆に共和党が議席を守れば、軍事のお金が増えて、ロッキード・マーチンなど大手の防衛会社には追い風になる、とみている。

📊 防衛の株、8月28日から10月30日まで
ドローン(エアロバイロンメント)−14.8%ドローン(クラトス)−21.0%大手の防衛(ロッキード・マーチン)+13.0%S&P500(全体)−1.7%
Yahoo Financeの終値(その日の最後の値段。配当は入れない)。8月28日から10月30日までの値上がり・値下がり。株が動く理由は、選挙だけではない

ドローンの会社の株は、大きく下がった。一方で、大手の防衛会社ロッキード・マーチンの株は、13.0%上がっている。同じ防衛でも、向きが逆だ。民主党が勝つとみられている中で上がっているので、ロッキード・マーチンは、選挙以外の理由(会社の業績など)のほうが大きそうだ。

医療:病院の株は、上がっている

医療では、2025年に共和党が通した税と歳出(国のお金の使い道)の法律がある。この法律には、低所得の人向けの医療保険(メディケイド)の予算を減らす内容が入っている。アメリカの議会予算局の推計では、国がメディケイドに使うお金は、10年で9,897億ドル(1ドル157.5円で約156兆円)減る。削り方の一つが、入る条件を厳しくすることだ。働ける年齢(19〜64歳)の大人の一部は、月80時間以上、働くか、職業訓練やボランティアをするか、学校に通わないと、メディケイドに入れなくなる。2026年の終わりから始まる。条件を満たしているかの確認も、半年ごとになる。こうした見直し全体で、保険に入っていない人は、2034年度に750万人増える、とみられている。

それから、オバマケア(医療保険の制度)の保険料の補助を手厚くするしくみが、2025年の終わりで切れた。民主党は、メディケイドの削減と、補助の打ち切りを元に戻したいと言っている。共和党は、2025年の法律で、メディケイドの予算を減らし、持続可能な形にした、と言っている。オバマケアの補助についても、考え方がちがう。いまの補助は、国が加入した人のぶんを保険会社に直接払い、そのぶん毎月の保険料が安くなるしくみだ。トランプ大統領は2026年1月に、お金を保険会社ではなく国民に直接渡し、そのお金で自分で保険を選んで買ってもらう、という案を出している。

☕ ちょっと寄り道:メディケイドとオバマケアって?
そもそも、アメリカの医療保険は?
日本では、だれもが公的な医療保険に入る(国民皆保険)。アメリカはちがう。働いている人の多くは、会社を通して民間の保険に入る。国の保険があるのは、高齢の人や、収入の少ない人などにかぎられる。
メディケイドって?
収入の少ない人などのための、公的な医療保険だ。1965年にできた。国(連邦政府)と州がお金を出し合い、州が運営している。名前の似た「メディケア」は、65歳以上の人などのための、別の保険だ。
オバマケアって?
2010年、オバマ大統領のときにできた法律(医療保険制度改革法)の呼び名だ。会社の保険に入れない人が、民間の保険を選んで買える場をつくった。収入に応じて、国が保険料を補助する。この補助を2021年に手厚くし、2025年の終わりまで延ばしていたが、その上乗せぶんが切れた。
アメリカ議会調査局の報告書(2025年8月18日・2026年1月14日)などをもとにまとめた

保険に入っていない人が増えると、治療費を払えない患者が増えて、病院のもうけは減る。削減が元に戻れば、病院には追い風になる。調査会社ウルフ・リサーチは、借金の上限をめぐる交渉で、民主党が医療で成果を求める可能性がある、とみている。病院の会社の株には、選挙の結果しだいで短い期間に上がる余地がある、という見方もある。医療保険の会社には、オバマケアの補助が戻るという期待がある。ただ、補助が戻る可能性は低い、ともみられている。

📊 病院と医療保険の株、8月28日から10月30日まで
病院(HCAヘルスケア)+13.3%病院(テネット・ヘルスケア)+2.4%病院(アカディア・ヘルスケア)+4.9%医療保険(センティーン)+5.7%医療保険(オスカー・ヘルス)−0.3%S&P500(全体)−1.7%
Yahoo Financeの終値(その日の最後の値段。配当は入れない)。8月28日から10月30日までの値上がり・値下がり。アカディアは、心の病気の治療を中心にした病院の会社

病院の会社の株は、どれも上がった。医療保険の会社は、まちまちだ。

銀行:大手銀行は、下がっている

民主党の公式の発表の中に、銀行についての、はっきりした案は見当たらなかった。それでも、ブルームバーグは、会社の買収や合併の手伝いで、もうけを伸ばしてきた大手銀行に、厳しい目が向けられるかもしれない、と伝えている。

共和党は、銀行への規制をゆるめるのを好む。JPモルガンのアナリストは、共和党が予想に反して両院を取れば、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴには追い風になる、とみている。一方で、バークレイズのアナリストは、選挙が銀行の検査(ストレステスト)などに効く可能性は低い、とみている。銀行を監督する役所のトップは、この先数年は替わらないとみられるからだ。

📊 大手銀行の株、8月28日から10月30日まで
バンク・オブ・アメリカ−19.8%シティグループ−7.7%ウェルズ・ファーゴ−3.8%S&P500(全体)−1.7%
Yahoo Financeの終値(その日の最後の値段。配当は入れない)。8月28日から10月30日までの値上がり・値下がり

3つの銀行とも下がったが、下がり方には大きな差がある。

仮想通貨:9月から、もうぶつかっている

9月に、仮想通貨のルールを決める法案(クラリティ法案)が、上院で止まった。

🗳️ 仮想通貨の法案(クラリティ法案)の採決
2026年9月15日・上院
賛成
49
反対
50
先へ進むのに必要な数
60
アメリカ議会の公式記録(2026年9月15日)。法案の中身を話し合う前に「議論を打ち切って先へ進むか」の採決で、上院(100人)は5分の3の60人の賛成が要る。民主党と、民主党と組む無所属の議員は、出席した全員が反対。共和党からも4人が反対した

反対が1票多かっただけに見えるが、上院では、先へ進むのに60票が要る。民主党が反対にまわると、法案は進められない。民主党のウォーレン上院議員は「両方の党が賛成できる法律はつくれる。でも、この法案ではない」と話した。共和党の上院のリーダー、スーン氏は「民主党は、この法案を受け入れるのか」と迫っている。

ブルームバーグは、民主党が主導権を握れば、業界を後押しする法律は、さらに通りにくくなる、と伝えている。仮想通貨の会社は、業界とトランプ大統領の一族との近い関係をめぐって、議会から厳しく問われる可能性も高い、という。

📈 コインベース(仮想通貨の取引所)の株
146ドル163ドル181ドル199ドル9月10月9月15日 法案が止まる179ドル144ドル
Yahoo Financeの、日々の終値(8月28日〜10月30日)。コインベースは、アメリカでいちばん大きい仮想通貨の取引所

法案が止まった9月15日、コインベースの株は1日で10.1%下がった。そのあと、いったんは戻している。10月に入ってからまた下がり、8月28日からでは19.6%下がった。


ここで、ひとつ疑問がわいてくる。予想が、もう値段に入っている(織り込まれている)なら、結果が出たら、どうなるのだろう。予想どおりなら、あまり動かないかもしれない。予想とちがえば、大きく動くかもしれない。

ブルームバーグは、多くの投資のプロが「どちらの党も大勝しない」という前提で構えている、とも伝えている。そのぶん、結果が大きく外れると、構えていた人たちは大きな影響を受けやすい。

そこで、選挙の直前の値を残しておく。結果が出たら、この表に「選挙のあと」を足していく。

📝 答え合わせの表(選挙の直前の値)
10月30日
選挙のあと
アメリカの10年国債の金利
4.93%
結果のあとに追記
ドルの強さ(ドル指数)
101.88
結果のあとに追記
S&P500
7,580
結果のあとに追記
ナスダック100
28,385
結果のあとに追記
エアロバイロンメント(ドローン)
126.11ドル
結果のあとに追記
ロッキード・マーチン
636.95ドル
結果のあとに追記
バンク・オブ・アメリカ
50.01ドル
結果のあとに追記
コインベース
143.54ドル
結果のあとに追記
HCAヘルスケア
473.19ドル
結果のあとに追記
ビットコイン
77,198ドル
結果のあとに追記
Yahoo Financeの、10月30日の最後の値段(終値)。ドル指数は、ユーロや円など主な通貨に比べたドルの強さで、大きいほどドル高。ビットコインは土日も取引されるので、世界標準時で10月30日の終わり(ニューヨークの午後8時)の値

4. わたしの持ち物では?

わたしの持ち物にも、このうち3つの分野に関係するものがある。

🐾 わたしの持ち物と、近い分野
持っているもの
近い分野
オルカン(NISAで積み立て)・S&P500(NISAで保有、iDeCoで積み立て)
AIの大手
BND(230口)
国債の金利
ビットコイン(0.1ビットコイン)
仮想通貨
わたしの整理。NISAは、もうけに税金がかからない口座。iDeCoは、自分で作る年金。口は、ETFを数える単位

オルカン(世界の株にまとめて投資する商品)とS&P500には、AIの大手の会社がたくさん入っている。BNDは、アメリカの債券をまとめて持つETF(株のように売り買いできる投資信託。投資信託は、たくさんの人のお金をまとめてプロが運用する商品)で、国債の金利が下がると値段が上がる。ビットコインは、仮想通貨の代表だ。

それでも、わたしは方針を変えない。オルカンの積み立ても、iDeCoのS&P500も続ける。BNDもビットコインも、そのまま持ち続ける。選挙の結果がどちらでも、世界の株にまとめて投資していれば、上がる分野も下がる分野も、どちらも持っていることになる。

ただ、どう動いていくのかには、単純に興味がある。だから、この記事に答え合わせを足していく。

  • 1回目:選挙の結果が出たあと(11月5日ごろ)
  • 2回目:1か月後(12月の初め)

選挙の当日だけ動いたのか、そのあとも続いたのか。予想が当たった分野と、外れた分野はどこか。数字で見ていく。

英語の原文では
no man's life, liberty or property are safe while the Legislature is in session.
日本語にすると
議会が開かれているあいだは、だれの命も、自由も、財産も、安全ではない
ギデオン・J・タッカー(ニューヨークの裁判官)が、1866年の判決文に引用した言い回し

ニューヨークの裁判官、ギデオン・J・タッカーが、1866年の判決文に引用した言い回しだ。タッカーが考えたことばではなく、当時すでに知られていた。

裁判は、遺産の手続きの計算に、まちがいがあったという話だった。手続きをした人は、前の年に議会が変えた法律を、確かめていなかった。タッカーは、この人はこの言い回しを忘れていたのだろう、と書き添えている。

タッカーが言いたかったのは、法律は議会が開かれるたびに変わる、ということだ。

議会の決めごとで、株や金利は動く。わたしの方針は変わらない。でも、どう動いていくのかは、見ておきたい。その記録を、この記事に足していく。

ごまもち
🐾 ごまもち
こたえあわせ、たのしみだね🐾
あずき
あずき
うん。どっちに動いても、ちゃんと記録しておくね。

5. まとめ

🐾 この記事のまとめ
  • 議会は、国のお金の使い道とルールを決め、会社を呼んで調べることもできる。株や金利は、その「決まりそうだ」で動く
  • 民主党の合言葉は「暮らしにかかるお金を下げる」。AIへの監督の強化や、医療の補助を元に戻すことを掲げている
  • 大統領はトランプさんのまま。民主党が勝っても、できるのは「止める」「調べる」「予算で交渉する」が中心になる
  • アメリカの投資のプロたちは、国債・AI・防衛・医療・銀行・仮想通貨などで、動きを予想している
  • 選挙の前から、ドローンや大手銀行の株は下がり、病院の株は上がっていた
  • わたしは方針を変えない。選挙の結果が出たあとと、その1か月後の2回、この記事に答え合わせを足していく
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📚 参考にした情報源 ・きっかけのニュース:ブルームバーグ「AIから仮想通貨まで-米中間選挙で警戒すべき8分野、株・債券に波乱も」(TBS CROSS DIG with Bloomberg、2026年11月2日)
・ドルの別の見方:日本経済新聞「アメリカ中間選挙『ブルーウェーブ』でドル安・金利低下 民主勝利が有力視」(10月31日)
・議会のしくみ:アメリカ国立公文書館「The Constitution of the United States」、アメリカ財務省「Debt Limit」、アメリカ議会調査局「Congressional Subpoenas」(2019年3月27日)
・民主党の主張:民主党全国委員会、ジェフリーズ下院院内総務(2026年7月23日)、同(9月14日)、同(9月29日、PBS)、下院司法委員会の民主党(9月30日)、下院軍事委員会の民主党(7月22日)
・共和党の主張:共和党全国下院委員会(2026年7月2日)、ホワイトハウス(3月20日)、同(3月4日)、同(1月15日)、下院軍事委員会(4月29日)、2027年度の予算教書
・仮想通貨の法案の採決:アメリカ議会の公式記録(2026年9月15日)、ウォーレン上院議員の発言(同日)、スーン上院院内総務の発言(同日)
・医療:アメリカ議会調査局(2025年8月18日、議会予算局の推計)、同(2026年1月14日)
・株・金利・ドルの値段:Yahoo Finance
・格言:Barry Popik「No man's life, liberty, or property are safe while the Legislature is in session」(原典は、ニューヨーク郡の遺言検認裁判所の判例集 第1巻、1870年、247〜249ページ)
⚠ 免責事項 この記事はあずき個人の考えと記録です。特定の銘柄や金融商品の売買、選挙の結果や相場の動きについての予想をすすめるものではありません。特定の政党や候補者を応援するものでもありません。

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