インドでは、太りすぎの損失が2035年にGDPの2%近くに。フリーランスのわたしにとって、健康は資産だ
9月22日、TBS CROSS DIG with BloombergのYouTubeチャンネルで、インドの食べものの変化を追った動画が公開された。もとは、ブルームバーグが2023年に伝えた番組だ。インドでは、ポテトチップスや甘い飲みもののような加工食品が広がり、太りすぎの人が増えている。そして、それによる国の損失は、2035年にはGDP(国の経済の大きさ)の2%近くになる見込みだという。こう思った人も、いるはずだ。
🤔「インドの話でしょ。日本のわたしに関係ある?」
😤「健康を守るって、結局なにをすればいいの?」
🏠「お菓子や砂糖の会社の株って、リスクはないの?」
わたしはフリーランスで、生活防衛資金の記事に「フリーランスは体が資本」と書いた。だから、この番組が、肥満による国の経済的な損失と、健康を資産としてどう見ているのかが気になった。
結論から言うと、肥満による国の損失の大半は、医療費ではなく、太りすぎによる病気で早く亡くなる人や、十分に働けなくなる人が出ることによるものだった。人が元気に働けば、国の中で、毎年ものやお金が生み出される。株を持っていれば、毎年配当が入ってくるのと似ている。病気で早く亡くなったり、働けなくなったりすると、それが生まれなくなる。だから、国にとっても、健康は大事な資産ということになる。
そして、わたしにとっても同じだ。フリーランスは、体が止まると収入が止まる。わたしは、歩くことと筋トレを続けている。一方で、パンやあんこのお菓子が大好きだ。持っている株には、砂糖の会社も入っている。順番に見ていく。
1. インドの損失。大半は、医療費ではなかった
1つ目の声、「太りすぎで、国が損をするの?」。損をする。その損失の中身を、世界肥満連盟という団体の推計で確かめると、2019年のインドの損失約290億ドルのうち、医療費そのものは1割に満たなかった。大半は、太りすぎによる病気で早く亡くなる人が出て、その人が生きていれば生み出したはずのものが失われるぶんで、約8割になる。次に大きいのが、体調が悪くて仕事を休んだり、働いていても十分に力を出せなかったりするぶんで、約15%だ。
世界肥満連盟の別の報告書(World Obesity Atlas 2023)では、2020年にGDPの1.2%(約316億ドル)だった損失が、2035年には1.8%になる。金額では1,290億ドル(約20兆円)で、約4倍だ。
番組では、インドの食品のパッケージが、表では「たんぱく質20%」「ビタミンたっぷり」と大きく書き、裏の成分表を見ると半分近くが砂糖だった、という例が紹介されていた。番組の時点で、砂糖・塩・脂肪が多い食品には、パッケージの表に警告を出すべきだ、という声が上がっていた。それが、いま裁判所で話し合われている。
なぜ、ここまで時間がかかっているのか。裁判を伝えた記事を読むと、理由は大きく3つあった。
2. わたしの健康資産。フリーランスは体が資本
2つ目の声、「日本のわたしに関係ある?」。会社員でも、フリーランスでも、働いてお金を得ているなら、体は稼ぐもとになる。わたしの場合は、とくにそうだ。
会社員なら、病気で休んでも、しばらくは給料や手当が出る。フリーランスのわたしには、それがない。体が止まれば、その月の収入は止まる。
9月21日の記事で、わたしの不安を小さくしているものとして、資産と仕事と健康の3つを挙げた。そして、健康が崩れると仕事ができなくなり、資産を取り崩す生活になる、と書いた。
生活防衛資金の300万円は、わたしの中では「健康のための備え」だ。病気やけがで動けなくなっても、お金の心配をせずに治療に専念できるように置いてある。
3. わたしがしていること。運動と食べ方
3つ目の声、「健康を守るって、結局なにをすればいいの?」。わたしの場合は、こうしている。
4. お菓子や砂糖の会社の株を、持っている
4つ目の声、「お菓子や砂糖の会社の株って、リスクはないの?」。
わたしは、日本の高配当株(配当を多く出す会社の株)を119銘柄持っている。その中には、砂糖をつくるDM三井製糖も、チョコレートやヨーグルトをつくる明治も入っている。このほかにも、食品の会社をいくつか持っているが、両学長のリベシティ(わたしが入っている、お金の学びのオンラインコミュニティ)で知った銘柄なので、名前は控えておく。
これらは、食品への興味で持っているわけではない。ディフェンシブとして持っている。8月の記事で、高配当株を、景気で売上が大きく変わる「景気敏感株」と、あまり変わらない「ディフェンシブ株」に分けた。食品は、薬や電力ガス、小売と同じディフェンシブの箱に入る。不況でもごはんは食べるし、薬は飲む。明治のグループには、薬の会社(Meiji Seika ファルマなど)もあり、2026年3月期の売上は1兆1,736億円、食品が約8割、薬が約2割だ。
株を選ぶときに見ているのは、配当利回りや、景気敏感株とディフェンシブ株の割合などだ。会社の選び方は、高配当株の選び方の記事に書いている。
そのうえで、4つ目の声の答えは、次の格言にあると思っている。
5. わたしの見方
パラケルスス(スイス生まれの医師、1538年)
500年近く前の医師の言葉だ。薬も、飲みすぎれば毒になる。塩も水も、とりすぎれば体をこわす。だから、ものを「毒」と「薬」に分けるより、どれだけとるかを見なさい、という意味で使われてきた。
番組が問題にしていたのも、甘いものがあることではなく、宣伝やパッケージの書き方のせいで、砂糖が多いことに気づかないまま、たくさん食べてしまうことだった。インドで話し合われている警告の表示も、砂糖を禁止するものではない。多いことを、パッケージの表に書かせるものだ。
大好きなパンやあんこのお菓子も、食べすぎれば毒になる。今年は、健康診断に加えて、胃カメラなども受ける予定だ。結果が出たら、また報告したい。
6. まとめ
- インドでは加工食品が広がり、太りすぎによる損失が、2035年にはGDPの2%近くになる見込み
- 損失の大半は医療費ではなく、太りすぎによる病気で早く亡くなる人や、十分に働けなくなる人が出ること。国にとっても、健康は大事な資産ということになる
- フリーランスのわたしも同じで、体が止まると収入が止まる。生活防衛資金の300万円は、健康のための備え
- わたしは1日60分ほど歩くことを心がけ、筋トレは毎日。スナックと甘い飲みものは、ほとんど口にしない。でもパンやあんこのお菓子は大好き
- 高配当株には、砂糖の会社も明治も入っている。食品への興味ではなく、ディフェンシブとして持っている
- 大好きなパンやあんこのお菓子も、食べすぎれば毒になる。今年は健康診断に加えて、胃カメラなども受ける予定で、結果が出たらまた報告したい
・2019年のインドの損失:World Obesity Federation「Economic impact of overweight and obesity」India(2019年 289.5億ドル、GDPの1.02%。損失の内訳は、早く亡くなることによるものが約77%、仕事を休む・十分に働けないことによるものが約15%、医療費が約8%)、World Obesity Atlas 2023(インド: 2020年 約316億ドル・GDPの1.2%、2035年 約1,293億ドル・1.8%)
・インドの表示:The News Mill「Supreme Court asks FSSAI for timeline on mandatory front-of-pack warnings」(2026年9月11日)、LawBeat「Supreme Court Gives FSSAI 'Last Chance'」(2026年8月13日)、LawBeat(9月の審理)
・表示が決まらない理由:ThePrint「FSSAI puts brakes on 'star-rating' of packaged food」(2026年2月17日)、LiveLaw「After Supreme Court Rap, FSSAI Proposes Pictorial Front-of-Pack Warning Labels」、上のLawBeat(8月13日)
・明治:明治ホールディングス「2026年3月期 決算短信」(2026年5月14日)
・DM三井製糖の保有は6月7日の記事、ディフェンシブの分け方は8月14日の記事。「フリーランスは体が資本」「健康のための備え」は生活防衛資金の記事、資産・仕事・健康の3つは9月21日の記事
・パラケルススの言葉:『Septem Defensiones』(1538年)第3の弁明。ドイツ語の原文 "Alle Ding' sind Gift, und nichts ohn' Gift; allein die Dosis macht, dass ein Ding kein Gift ist." の英訳。訳はわたし




