フリーランス1年目の壁——焦り・孤独・仕事獲得、正直に書きます
フリーランス転向後の1年は、思っていたより穏やかだったし、思っていたより孤独だった。壁がなかったわけではないけれど、劇的に苦労したわけでもない。そのリアルを正直に書いてみる。
壁①:5〜6月の「焦り」
転向直後の4月は、ある程度次の準備をしながらも、少しゆっくりしようと決めていた。自由を謳歌していた、という感じだ。
でも1ヶ月も経つと、時間を持て余すようになってきた。旅行に行こうという気にもならず、「ちゃんと収入を得ていかないといけないな」という焦りが漠然と出てきた。失業保険があったし、貯金を取り崩しながらでも数ヶ月は問題ない状況だった。でもどうなるかわからない不安というのは、お金の問題とは別のところにあった。
そんな時期に、ごまもちとの出会いがあった。前向きに準備を進めながら過ごせたのは、ごまもちの存在が大きかったと思っている。
壁②:ひとりの孤独感
一人でいることは大好きな方だ。それでも、家でひとりの時間が長くなると、慣れるまでは少し寂しさがあった。
一人が好きな自分でもそう感じたのだから、一人が苦手な人はより大変かもしれない。
助けになったのが、仕事以外のコミュニティだ。プライベート・仕事・コミュニティという「第三の場所」があったことが、精神的なバランスを保つ上で大きかったと思う。投資や副業について話せるオフ会に参加したことで、同じような立場の人たちとつながれたのもよかった。
フリーランスになるなら、意識的に外とのつながりをつくっておくことをすすめたい。
意外と大事だった「時間管理」
フリーランスになって気をつけたことのひとつが、会社員時代と同じリズムを意識的にキープすることだ。
朝は早起きして散歩に行き、身支度を整えて9時前にはメールチェックをして仕事をスタートする。夜は18時ごろを目安に一区切りつける。「こちらにボールがある状態で翌日を迎えるのが嫌」という感覚があって、できるだけ返球して仕事を終えるようにしていた。
自由になった分、だらっとしようと思えばいくらでもできる。でも意識してリズムをつくることで、メリハリが保てたと思っている。
壁③:仕事の獲得
最初の仕事はマッチングサイトからだった。急ぎの対応が必要な案件で、こちらのスケジュールがちょうど空いていたのでタイミングが合った。その後もそのクライアントとは継続的にお付き合いできていて、あのとき空いていなかったらこの出会いはなかったと思うと、縁というものを感じる。
その後は元の会社や知り合いからの紹介など、少しずつ仕事が広がっていった。あらためて周りの人たちへの感謝を感じる。
ポートフォリオと実績づくり
マッチングサイトに登録する際、ポートフォリオの作り込みには時間をかけた。いろいろなサイトをリサーチして、クライアントに刺さりやすい自己PRになるよう意識した。
実績は、会社員時代に制作してオープンになっているコンテンツを活用した。「口でいくらうまいことを言っても、実際に作ったものがないと信頼してもらえない」というのは、会社員時代の経験からも強く感じていた。だから実績やサンプルづくりは、丁寧に時間をかけて準備した。
見積もりと金額感の難しさ
営業や見積もりは、会社員時代にずっとやってきたことなので、説明や交渉自体はそれほど苦労しなかった。ただ、マッチングサイトには動画制作をできるだけ安く依頼したいというクライアントが多く、失注することもしばしばあった。
それでも、無理して仕事を取ろうとは思わなかった。きちんと利益が出る金額で、できるだけ明瞭な見積もりを作ることを心がけた。安売りして疲弊するより、納得してもらえるクライアントと一緒に仕事をする方が長続きすると思っている。
コミュニティという「第三の場所」
孤独感の話で触れたコミュニティは、ライオンさんが運営するお金のコミュニティだ。投資はもちろん、フリーランスの方や副業をしている方も多く、さまざまな情報が自然に入ってくる。
オフ会の活動も活発で、会員サイトから自分に合いそうなものを選んで参加できる。都内にオフィスもあって、シェアオフィスのように使えたり、そこがオフ会の場所になったりもする。
わたしはそれほど前のめりに参加するタイプではないけれど、ほどよい距離感で関われるのが自分には合っていた。同じような立場の人たちと話せる場所があることで、フリーランスの孤独感がだいぶ和らいだ。
収入ゼロの月への備え——「時間」を買うという感覚
収入がほぼない時期も、精神的にそれほど追い込まれなかった。貯蓄と失業保険があって、資産も約2,000万円あったので、現金だけでも半年は問題ない状態だったからだ。
どっしり構えられたのは、この備えがあったからに尽きる。
貯蓄がなければ、軌道に乗る前にあきらめなければいけない選択を迫られたかもしれない。時間をかければ必ず成功するとは限らない。でも、行動して、失敗して、改善することが許容される時間は確保しておきたい。お金で「試行錯誤できる時間」を買っているという感覚だ。
乗り越えたというより、あたりまえのことを続けた
「壁をどう乗り越えたか」と聞かれると、特別なことは何もしていないというのが正直なところだ。
会社員時代にやってきたことと同じ——見積もりや制作フローの説明を丁寧に行い、クライアントのことを考えて提案し、制作する。それだけだ。当たり前のことを、めんどくさがらずに当たり前にやること。 そこに尽きると思っている。
技術的に突出したものがあるわけでも、斬新なアイデアがあるわけでもない。でも、バランス感覚はわりと整っている方だと思っている——誰も言ってくれないので勝手にそう思っている 笑
その長所を信じて、気長に、楽観的に進めてこられたのがよかったのかもしれない。
ただ、失敗して実家に帰る未来も全然あったと思う。単純に運がよかった部分も大きい。 それも含めてが、わたしのフリーランス1年目だった。
- 転向直後の4月は自由を楽しんでいたが、5〜6月ごろから漠然とした焦りが出てきた。失業保険があっても「どうなるかわからない不安」は別のところにある
- ごまもちとの出会いが、前向きに動き続ける力になった
- 朝のリズムを会社員時代と同じに保つことで、メリハリを維持できた。18時を目安に仕事を区切り、ボールを投げ返して終える習慣が大事
- 一人が好きな自分でも、家でひとりの時間が長くなると孤独感があった。意識的に「第三の場所(コミュニティ)」をつくることが大事
- ポートフォリオは刺さる自己PRを意識して作り込む。実績・サンプルは丁寧に準備しておくと信頼につながる
- 最初の仕事はマッチングサイトからの縁。スケジュールが空いていたタイミングが合い、その後も継続につながった
- 安売りはしない方針。きちんと利益が出る金額・明瞭な見積もりで、納得してもらえるクライアントと仕事をする
- 収入ゼロの時期を乗り越えられたのは、蓄えと資産があったから。お金で「試行錯誤できる時間」を買うという感覚が大事
- 特別なことは何もしていない。当たり前のことをめんどくさがらずにやり続けた。運がよかった部分も大きい




