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アンソロピック上場が流れを変える? AIは買いか売りか?
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アンソロピック上場が流れを変える? AIは買いか売りか?

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ごまもち
🐾 ごまもち
AIのかいしゃの株、かったほうがいいの?🐾
あずき
あずき
わたしは、選ばないことにしているよ。

AIの株、持っているだろうか。

10月27日、日経平均は1,078円上がって、6万3,268円で終わった。きっかけは、アメリカのAIの会社、アンソロピックが出した1冊の書類だ。上場(株式市場で、だれでも株を売り買いできるようにすること)のための届出書で、そこに売上や赤字の数字が初めて並んだ。

ここ数週間、AIの株は売られていた。「AIに巨額のお金を使っているけれど、本当に元が取れるの?」という不安からだ。その流れが、1日で変わったように見える。

🤖 先にお伝えしておくこと
このブログの記事づくりを手伝っているAI「クロちゃん」は、アンソロピックが作ったClaudeです。この記事では、数字を届出書の原文と報道で確かめ、気になる点も並べて書きます。
🤖「何が出たの?」
📈「なぜ、流れが変わったの?」
🗺️「AIの会社の景色は、どうなっている?」
🐾「AIは、買いか売りか?」
先に答えを言うと
🤖「何が出たの?」
→ 上場の届出書。2026年1〜6月の売上は約163億ドルで、前の年の同じ時期の約14倍。大口のお客さん(年10万ドル以上払う会社)は1年で12倍以上に増えた
📈「なぜ、流れが変わったの?」
→ 「AIは元が取れるのか」という不安に、実際の売上の数字が出たから。ただ、赤字や大口のお客さんへのかたよりなど、気になる点も書いてある
🗺️「AIの会社の景色は、どうなっている?」
→ AIを作る会社、設備を持つ会社、半導体の会社、使う会社の4つの層。同じ会社が、ライバルでもあり、取引先でもあり、株主でもある
🐾「AIは、買いか売りか?」
→ わたしは選ばない。オルカンとS&P500で、AIの会社をすでに広く持っている。だから、この2つを、淡々と積み立て続ける
順番に見ていく。

1. 何が出たの?

アンソロピックは、AIの「Claude(クロード)」を作っている会社だ。アメリカ時間の10月26日、上場のための届出書を、アメリカの証券取引委員会(SEC)に出した。

📄 届出書でわかったこと
上場先アメリカのナスダック(技術系の会社が多い株式市場)。略称は「ANT」
売上2026年1〜6月で約163億ドル。前の年の同じ時期(約12億ドル)の約14倍
本業のもうけ4〜6月は約9.7億ドルの黒字。3か月ごとに見て、届出書に載っている6回の中で初めて
最終的な損益1〜6月で約807億ドルの赤字。ただし、うち約724億ドルは、あとで株に替えられる借金(転換社債)の価値が、会社の値上がりで大きくなった分を、帳簿の上で損として数えたもの。現金が出ていったものではない
時期と値段報道では、上場は11月中旬〜下旬、会社の値段は1.5兆〜2兆ドルとされる(届出書では空欄)

14倍といっても、もとが小さいのでは? と思う人もいるかもしれない。

その答えになりそうな数字も、届出書に並んでいる。会社が「これから」の根拠として出しているものだ。

🔭 「これから」を考えるための数字(会社が届出書で示したもの)
① 3か月ごとの売上(4〜6月だけで、2025年の1年分の2倍超)
40億 80億 120億 3.8 25年1〜3月 7.9 4〜6月 13.8 7〜9月 20.4 10〜12月 47.3 26年1〜3月 115.6 4〜6月 2025年の1年分(45.9億) 単位:億ドル
② 年10万ドル以上払う会社の数(1年で12倍以上)
0 6,000 1万2,000 2025年9月末 950社超 2026年9月末 1万1,900社超
③ 1年前から使っているお客さんが払う金額(1年前を100とすると)
0 450 900 1年前 100 いま 約900
届出書(SEC)から。①は四半期ごとの売上(億ドル、小数点以下2けた目を四捨五入)。②は直近12か月で10万ドル以上払った会社の数。③は届出書の「売上継続率」約900%(2026年9月末)を、1年前を100として表した

わたしの感覚では、AIはもう必需品だ。インターネットやメールのように、なくては成り立たない。

③の数字は、その感覚に近い。届出書は、お客さんの使い方を「最初はひとつの用途から始まり、部署や仕事の流れに広がっていく」と書いている。

例えると、スマホに近い。スマホも、最初は電話とちょっとした調べものぐらいだった。それが、地図や動画、買いもの、支払いにまで使うようになり、気づけば、使うデータ通信量(ギガ)はずっと増えている。便利だとわかると、使う場面が一気に広がっていく。

スマホのデータ通信量にあたるのが、AIでは「トークン」だ。AIに読ませた文字と書かせた文字を数える単位のことだ。AIの料金のしくみは、大きく2つに分かれている。

💳 AIの料金のしくみ(Claudeの場合)
個人向けは、定額のプラン
月20ドルなどの決まった料金で、決まった量まで使える。スマホでいえば、定額のプランに近い
会社向けは、使った分だけ払う形が中心
自社のサービスや仕事の流れにAIを組みこむ会社は、使ったトークンの量に応じて払う。スマホでいえば、使ったギガの分だけ払うプランだ
Claudeの料金ページ(2026年10月27日時点)から

届出書によると、2026年1〜6月の売上のうち、約8割が使った分だけ払う形で、約2割が定額のプランだった。だから、会社がAIを使う場面を広げ、使うトークンが増えると、払う金額も増えるしくみだ。


2. なぜ、流れが変わったの?

AIの株が売られていた理由を、もう少しくわしく見てみる。

AIの設備を貸すアメリカのコアウィーブは、500億ドルの借金を抱え、株も社債(会社がお金を借りるために出す債券)も大きく売られた。AIに巨額のお金をつぎこんでいるのに、それを回収できるほどのお金が、最後に使う人から本当に入ってくるのか。そこが疑われていた。

届出書には、その問いを考える材料になる数字がある。4〜6月、アンソロピックは、AIを動かす計算の費用(主にクラウドの利用料)に約56億ドルを使い、約116億ドルの売上を上げた。計算の費用1ドルあたり、約2ドルの売上が入っていることになる。

市場の反応は早かった。

📈 10月27日の日本の株(終値)
前の日
この日
変化
日経平均
6万2,190円
6万3,268円
1.7%上昇
アドバンテスト
3万1,070円
3万3,860円
9.0%上昇
キオクシア
1万2,550円
1万2,605円
0.4%上昇
Yahoo!ファイナンスの終値から。前の日は10月26日。日経平均は円未満を四捨五入

AI向けの半導体を検査する装置を作るアドバンテストは、9%上がった。一方で、わたしが2株だけ持っているキオクシアは、ほとんど動かなかった。同じAI関連でも、反応はそろわない。

届出書には、気になる点も、会社自身の言葉で書かれている。

⚠️ 届出書にある、気になる点
・売上の約25%は、上位5社のお客さんから(2026年1〜9月)
・AIを動かす計算の設備を、何年も先まで大量に借りる契約を結んでいる。実際に使わなくても、料金は払う約束だ。合計額は空欄だが、グーグル約1,145億ドル、アマゾン1,100億ドル以上など、相手ごとの金額は書かれている
・会社自身が「費用は増え、損失は続くと見込む」と書いている
・7〜9月の売上の金額は、届出書では空欄

このように、今までの不安が消えたわけではない。


3. AIの会社の景色は、どうなっている?

AIにかかわる会社は、ざっくり4つの層に分けられる。

🗺️ AIの会社の4つの層
① AIを作る
OpenAI(ChatGPT)、アンソロピック(Claude)、グーグル(Gemini)、スペースX(xAIを合併)、メタなど
② 計算の設備を持つ
マイクロソフト、アマゾン、グーグル、メタ、スペースX。設備を貸すコアウィーブなど
③ 半導体と部品
エヌビディア、TSMC、アドバンテスト、キオクシアなど
④ AIを使う
仕事にAIを入れる世界中の会社と、わたしたち

面白いのは、お金がぐるぐる回っていることだ。アンソロピックは、グーグル、アマゾン、マイクロソフト、スペースXなどから、計算の設備を借りている。そのグーグルとアマゾンは、アンソロピックの株主でもある。たとえばグーグルは、AIをつくるライバルであり、アンソロピックに設備を貸す会社であり、株主でもある。

このぐるぐるの中で、お金が本当に外から入ってくるのか。いちばん外側の④、AIを使う会社と人が、お金を払い続けるのか。


4. AIは、買いか売りか?

ごまもち
🐾 ごまもち
じゃあ、どのかいしゃが かつの?🐾
あずき
あずき
それがわからないから、選ばない方法を選ぶんだ。

4つの層のどこが、どの会社が、いちばん得をするのかは、わからない。だから、わたしはオルカン(世界中の株をまとめて持てる投資信託)とS&P500(アメリカの大きな会社500社をまとめて持てる投資信託)で、まとめて持っている。

この2つの中には、AIの主要なプレイヤーたちがずらりと並んでいる。

📊 オルカンとS&P500の上位に並ぶ大手テック(比率)
会社
オルカン
S&P500
エヌビディア
5.0%
8.3%
アップル
4.6%
7.2%
マイクロソフト
3.4%
5.7%
アルファベット(グーグル)
3.4%
5.4%
アマゾン
2.3%
3.6%
メタ
1.5%
2.4%
ブロードコム
1.5%
2.5%
テスラ
1.0%
1.5%
オラクル
0.2%
0.4%
9社の合計
22.9%
37.0%
三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」の月報(2026年9月30日時点)の上位10銘柄から。テスラとオラクルは、同じ指数に連動するiSharesのETF(ACWI、IVV)の保有銘柄一覧(9月30日時点)から

オルカンの中では、この9社だけで2割を超える。S&P500では、3割を超える。表のほかにも、AI向けのメモリを作るマイクロンが両方に、AIの半導体をつくるTSMCがオルカンに入っている。オルカンとS&P500を通じて、わたしはAIの設備を持つ会社も、半導体の会社も、すでにかなり持っていることになる。

まだ上場していないOpenAIやアンソロピックは、いまはオルカンに入っていない。では、上場したらどうなるのか。オルカンとS&P500は、それぞれ別の「指数」(どの会社を入れるかのルールと、その一覧)にそって中身を決めているので、ルールが違う。

⏱️ 大きな会社が上場したら、指数にいつ入る?
オルカン(MSCIの指数)
とても大きな会社の上場には、早く入れるルールがある。条件を満たせば、上場から10取引日後(土日などを除いて2週間ほど)に入る
S&P500
上場から12か月たっていること、そして黒字であること(直近の3か月と、直近1年の合計の両方)が条件。会社が大きくても例外はない
MSCI「メガキャップIPOのよくある質問」と、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックスの意見募集の結果(2026年6月)から。アンソロピックが実際にいつ入るかは、上場のあとに指数の会社が決める

スペースXのときも、このルールどおりだった。6月12日に上場して、6月29日にはオルカンに入った。S&P500には、まだ入っていない。くわしいルールは、スペースXが上場したときに調べた記事にまとめている。

アンソロピックは、最終的な損益が大きな赤字なので、S&P500には、しばらく入らないことになる。一方で、オルカンなら、条件を満たせば、上場から2週間ほどで入る可能性がある。S&P500も、黒字になって条件を満たせば、取りこまれる可能性がある。

取りこむだけではない。小さくなった会社は、外れていく。AIの勝者が、いまの会社から別の会社に変わっても、オルカンもS&P500も、ルールにそって中身を勝手に入れ替えてくれる。

ウォーレン・バフェットは、2013年の株主への手紙で、こう書いている。

専門家でない人が目指すべきは、
勝者を選ぶことではない。
本人にも、その「助っ人」たちにも、それはできない。
全体としてうまくいくはずの会社を、
まとめて持つことだ。
The goal of the non-professional should not be to pick winners – neither he nor his "helpers" can do that – but should rather be to own a cross-section of businesses that in aggregate are bound to do well.
ウォーレン・バフェット「株主への手紙」(2013年)

この言葉の前に、バフェットはこう書いている。ほとんどの人は、ひとつひとつの会社の将来のもうけを予想できるほど、会社のことを知らない。でも、いい知らせがある。ふつうの投資家に、その力はいらない。アメリカの企業は全体として、長い目で見ればうまくやってきたし、これからもそうだろう、と。

注目したいのは、まん中に短くはさまれた一言だ。

助っ人は、ふつうの人が頼りにする、証券会社の担当者や、投資のアドバイザー、ファンドを運用するプロのことだと読める。自分で選べなくても、プロに頼めば選んでもらえる。そう考えたくなるけれど、バフェットは、そのプロにもできない、と書いている。

また、こうも書いている。長い時間をかけて少しずつ買い、悪いニュースで株価が下がっても売らない。広く分けて持ち、手数料を低くおさえる。そうすれば、何も知らない投資家でも、ほぼ確実に満足のいく結果が得られる、と。

AIは、これからもっと身近になると思う。でも、勝つ会社を当てるのは、神様でも難しい。当然、わたしにできるわけがない。だから、選ばない。勝つ会社がどこであっても、指数の中にいてくれれば、それでいい。

わたしは、オルカンとS&P500を、淡々と積み立て続ける。


5. まとめ

🐾 この記事のまとめ
  • アンソロピックが上場の届出書を出し、10月27日の日経平均は1,078円高。「AIは元が取れるのか」という不安に、売上の数字が出た
  • 1〜6月の売上は約163億ドルで前年同期の約14倍。もとは小さいが、4〜6月だけで2025年1年分の2倍を超える
  • 大口のお客さんは1年で12倍超、1年前から使っているお客さんの支払いは約9倍
  • 一方で、上位5社への依存、巨額の設備契約、損失が続く見込みも、会社自身が書いている
  • AIの会社は4つの層。同じ会社がライバルでも取引先でも株主でもある
  • わたしは選ばない。大手テック9社はオルカンで2割超、S&P500で3割超。オルカンとS&P500を、淡々と積み立て続ける
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フリーランス
仕事を奪うかもしれないAIを、映像プロデューサーのわたしは毎日使っている
📚 参考にした情報源 ・届出書:Anthropic, PBC「Form S-1」(SEC、2026年10月26日)
・届出書の報道:Fortune(2026年10月26日)、Impress Watch、Forbes JAPAN
・AI株安の背景:Reuters「CoreWeave's slump puts spotlight on debt behind AI boom」
・株価:Yahoo!ファイナンスの終値
・AIの会社の景色:CNBC(SpaceXとxAIの合併)
・オルカンの中身:三菱UFJアセットマネジメント「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」月報(2026年9月30日時点)、iShares MSCI ACWI ETFの保有銘柄一覧
・指数に入るルール:MSCI「Megacap IPOs FAQ」、S&Pダウ・ジョーンズ・インデックス「メガキャップ企業の扱いに関する意見募集の結果」(2026年6月4日)
・Claudeの料金:Claudeの料金ページ(2026年10月27日に確認)
・格言:Berkshire Hathaway「2013 Shareholder Letter」(訳はわたし)
⚠ 免責事項 この記事は公表された資料と報道をもとにしたあずき個人の考えです。特定の銘柄の売買をすすめるものではありません。この記事を手伝っているAIは、記事に出てくるアンソロピックのClaudeです。

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